アース(接地)線の役割とは?漏電遮断器を使用する場合必ず必要となる理由!

2021年6月6日

アース線ってよく聞くと思いますが、実際どういう原理になっているかよく分からないって方いますよね。

私の周りにも『漏電遮断器を設置してあるからアース線は接続しなかった』など言う人もいれば、あとは『負荷側のアース線は接続しているが、分電盤まではアースを接続していない』などいろいろといるわけです。

ですので今回はこのアース線について詳しく説明していきたいと思います。

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アース(接地)線とは

【アース(接地)線】

電気を地面に流すために使用する線で感電防止用で使われる。

アース(接地)線がいる理由

一般家庭で言えば洗濯機や冷蔵庫、電子レンジなどの電化製品はアース接続するようになっています。

もしアース接続しないで、電気が何らかの理由で漏れ出してしまうとその製品の表明に電気がとどまってしまいます。

人がその製品に触れると当然感電してしまいますよね。

そんな時のためにこのアース線を接続する事で電気はアース線(抵抗値が低い)の方へ流れていきます。

経路としてはアース線を通り、変圧器に戻っていきます。

経路は下記のようになります。※接地の種類は後ほど説明

関連記事:『電気の不具合でよく起こる短絡や地絡、漏電、の違いとは?』

アース(接地)線は分電盤まで必ず接続する

分電盤でアース線を集約してから地面の方につながっているので必ず分電盤までアース線を接続するようにしてください。

そうしないと電気は逃げないので感電防止として機能しません。

例えばモータを新しく設置して近くにブレーカを設置した場合はその電源のアース線とモータのアース線を接続するようにしましょう。

前に電源側にアース線が引っ張られていなく、そのブレーカの設置端子にアース線を接続するだけの人も中にはいましたからね。

鉄に流れてアース線まで流れると思っていたそうです…

こんな事をしないように電源側にアース線がない場合は必ずアース線を配線して、モータのアース線と接続してくださいね。

アース(接地)線の選び方

【接地の種類】

A種接地工事

【適用例】高圧及び特別高圧の電気機械器具の外箱の接地

【漏電遮断器の動作時間と接地抵抗】10Ω以下

【接地線】直径2.6mm以上の軟銅線

B種接地工事

【適用例】高圧又は特別高圧と低圧とを結合する変圧器の低圧側中性線

【漏電遮断器の動作時間と接地抵抗】1秒以内:600/Ig(Ω)、1秒超え2秒以内:300/Ig(Ω)、それ以外:150/Ig(Ω) ※Igは1線地格電流

【接地線】直径4mm以上の軟銅線(15000V超え)、直径2.6mm以上の軟銅線(15000V以下)

C種接地工事

【適用例】300Vを超える低圧の電気機器外箱等の接地

【漏電遮断器の動作時間と接地抵抗】0.5秒以内:500Ω以下、それ以外:10Ω以下

【接地線】直径1.6mm以上の軟銅線

D種接地工事

【適用例】300V以下の低圧の電気機器外箱等の接地

【漏電遮断器の動作時間と接地抵抗】0.5秒以内:500Ω以下、それ以外:100Ω以下

【接地線】直径1.6mm以上の軟銅線

A⇒B⇒C⇒Dの順番で接地基準が甘くなり、A種が最も高圧の電路となります。

ですのでこの中で一般家庭や工場でよく使う100V、200V電源などの場合は『D種接地』を施せばいいわけですね。

下記がD種接地線の太さです。

過電流遮断器の定格容量(最小)接地線の太さ
20A以下直径1.6mm以上(2.0mm²以上)
30A以下直径1.6mm以上(2.0mm²以上)
50A以下直径2.0mm以上(3.5mm²以上)
100A以下直径2.6mm以上(5.5mm²以上)
150A以下8.0mm²以上

【例】過電流遮断器が60A容量の場合

過電流遮断器60Aの場合は100A以下の5.5mm²の電線を使用します。

関連記事:『電線の種類やサイズの選び方!またブレーカ容量の決め方など詳しく説明!』

漏電遮断器を使用する場合はアース線が必要な理由

正常な場合はブレーカから出た電流と帰ってくる電流が等しくなるのですが、漏電が発生した場合はこの出入りの電流に差が生じます。

この『差』を漏電遮断器は感知して作動するようになっています。

ですのでアース(接地)線を接続していない場合は漏れた電流が大地の方へ逃げない為電流に差ができません。

差ができないという事は漏電遮断器が作動しないので感電の危険が高まりますよね。

もちろん、人が感電すると体の中を通り大地へ流れるのでアースと同じ役目となり結果出入りに差が生じる事になるので漏電遮断器は作動します。

ですが漏電遮断器などは30mA以上の漏れ電流が検出されると遮断される構造になっていますが、この30mAと言う数値は人体が耐えうる事ができる最大電流値です。

【感電による人体への影響

・5~30mA・・・痙攣を起こし、接触状態から離れる事が困難になる。呼吸困難や血圧上昇が起こる

やはり感電すると生命の危険を伴うので必ず漏電遮断器を設置する場合にはアース線も接続するようにしましょう。

アース線を接続する事で人が感電する前にアース線に漏れ電流が流れ、人が触れる前に漏電遮断器が作動してくれます。

関連記事:『配線用遮断器と漏電遮断器の違いや選び方について分かりやすく紹介!』

まとめ

アース線の重要性は理解できましたでしょうか?

命に関わる事なので必ずアース(接地)線は接続するようにしましょう。

【今回のまとめポイント】

・負荷のアース線は必ず分電盤の集約しているアース端子まで配線をして接続する。(最終的に大地へ逃がす)

・『漏電遮断器+アース線』はセットとして設置する。

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Posted by ネバヤン