ダイオードとは何?リレーのサージ対策にも使える!?
ダイオードは電気の仕事や勉強をしていたらよく聞いたり、見たりする事が多いですが、いまいちよくわからない方も多いかと思います。
ですが工場の機械設備にはよく使用されているので覚えておかなければいけません。
今回はこの『ダイオード』とは何か?また、リレーのサージ対策としてどのように使用されているか紹介していこうと思います。
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ダイオードとは
【ダイオード】
半導体を使った電子部品のことを半導体素子と言い、半導体素子のなかで、もっともシンプルな構造のもののこと。
※半導体とは導体と絶縁体の両方の性質をあわせもつ物質
【整流作用】
ダイオードは『順方向』で電流を通し、逆方向では電流を通さない性質がある。
ダイオードの順方向と逆方向
下記がダイオード順方向での動きとなります
下記がダイオード逆方向での動きとなります。
※逆方向では空乏層の幅が拡がっていくが、順方向では空乏層の幅は狭くなりP型の正孔、N型の電子が次々空乏層に入って対消滅を続け、電流が連続して流れる状態ができる。
【空乏層】
PN接合などでみられる、キャリアがほとんどなく電気的に絶縁された領域の事。
上記のようにダイオードは順方向電圧では電流が流れるが、逆方向電圧では電流は流れません。
結果、ダイオードは『一方向にしか電流を流せない』となるわけです。
しかし、逆方向電圧の時にダイオードが電流を流せないのは、一定の電圧までに限られ、その電圧を超えると、一気に大電流が流れるようになります。
この電圧を『ブレークダウン電圧(降伏電圧)』と言います。
このように逆方向に高電圧を印加すると大きい電流が流れ出て破壊されてしまうことがあるので注意しましょう。
関連記事:『【電験3種】有効電力、無効電力、皮相電力とは?また力率についてもわかりやすく解説』
ダイオードを使ったリレーのサージ対策
工場内ではダイオードがたくさん使用されていますが、簡単な例として『ダイオード方式のサージ対策』を紹介したいと思います。
【ダイオード方式】
発生したサージをダイオードによりコイルに流しコイルで消費させる
外付けのダイオード方式が下記のようになります。
スイッチをOFFにした時にリレーのコイルには逆起電力が発生し、大きなサージ電圧となり、周辺部品の破損や回路が正常に動作しなくなってしまうことがあります。
そのような時にダイオードを使用することで遮断した時に発生する逆起電力をコイルの抵抗成分によって熱として消費することができるので接点や回路を保護することができます。
私の場合はこのダイオード方式のサージ対策を使用する時はリレーの接点がよく焼きつくなどトラブルが多い箇所に使用することが多いです。
上記の回路を見たらわかると思いますが、リレーのコイル箇所に並列でダイオードを接続するだけなので簡単にできるかと思います。
この対策をしたら接点の焼きつく頻度が減ったのですぐダメになる時には試してみるといいですよ。
関連記事:『リレーやPLC(シーケンサ)の接点がすぐに動作不良!なぜ?接点容量には注意が必要!』
まとめ
✔ダイオード
・半導体を使った電子部品のことを半導体素子と言い、半導体素子のなかで、もっともシンプルな構造のもののこと。
・『順方向』で電流を通し、逆方向では電流を通さない性質がある。
・基本、逆方向電圧では電流は流れないが、ある一定の電圧を超えてしまうと一気に大電流が流れるようになる。この電圧を『ブレークダウン電圧(降伏電圧)』と言う。
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