センサのライトオン(Light on)とダークオン(Dark on)について

2024年1月28日

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機械の自動制御には必ずと言っていいほどセンサはよく使われています。

センサは物に触れることにより物体の有無を検知するもの(接触式)と物に触れないで検知するもの(非接触式)があります。

この2種類の中で物に触れないで検知する光電センサはライトオン(Light on)ダークオン(Dark on)どちらで検知するかの動作設定をしなければいけません。

初心者の方は特に理解できない方も多いかと思うので今回はセンサのライトオン、ダークオンについて説明していきたいと思います。

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ライトオン(Light on)とダークオン(Dark on)とは

ライトオンとは『入光時ON』のことで動作としては光が受光部に入光した(光が入った)時にONすることを言います。

下記がライトオン(入光時ON)です。

ダークオンとは『遮光時ON』のことで動作としては光が受光部に入光しない(光が入らない)時にONすることを言います。

下記がダークオン(遮光時ON)です。

注意点としてはセンサの種類によりライトオン、ダークオンでの検出物体の有無条件が変わるということです。
では種類とそれぞれの動作について紹介していきますね。

関連記事:『シーケンス制御で使用するa接点、b接点、c接点とは?違いや記号についても詳しく説明!』

センサの種類と動作について

・透過形

・拡散反射形

・回帰反射形

透過形

光を発生させる投光器と光を検出する受光器に分かれていて光をさえぎることで動作をする。

下記が透過形でライトオン、ダークオン設定にした時の動作となります。

・検出物体無し⇒ライトオン設定時でON

・検出物体有り⇒ダークオン設定時でON

拡散反射形

投・受光器が一体になっており投光側から出た光が物体を反射することにより動作をする。

下記が拡散反射形でライトオン、ダークオン設定にした時の動作となります。

・検出物体無し⇒ダークオン設定時でON

・検出物体有り⇒ライトオン設定時でON

回帰反射形

投・受光器が一体になっており投光側から出た光が反射板で反射され、その光が受光側に受光される。検出時はその光をさえぎることにより動作をする。

下記が回帰反射形でライトオン、ダークオン設定にした時の動作となります。

・検出物体無し⇒ライトオン設定時でON

・検出物体有り⇒ダークオン設定時でON

ライトオンとダークオンの使い分け

ライトオンとダークオンの使い分けはその状況に応じて設定を変更しなければいけません。

例えば安全装置などでは人や物が機械装置内に入ると危険なので緊急停止させる必要があります。

このような時には透過形を使用し、ライトオンに設定することで光が受光部に入光している(ON)状態で正常、人や物が入ると光を遮り入光していない(OFF)状態で機械を緊急停止させます。

これを逆にダークオンで設定をしてしまうと入光している(OFF)状態で正常なのでセンサの配線が断線などした場合にはOFF状態のままになるのでこの時に光を遮っても機械を緊急停止させることができません。

また、他に物体の有無を透過形で検出する場合には逆のダークオン設定にすることで断線時、物体が無しの状態となり検出できないので次工程に進まず異常停止になるかと思います。

基本、物体を検出しないので作業開始とはならずに制御は停止するかと思いますが会社にある機械によってはPLCの方で接点を逆にしているなど、逆の方で機械が安全側に作動するかもしれないのでその機械の制御回路をよく確認して切り替えるようにしてください。

このようにライトオンとダークオンの使い分けは万が一断線など不具合が起こっても安全側に作動する方に設定をするようにしましょう。

関連記事:『非常停止回路はb接点を使う!?その理由は?シーケンス図とラダー図を使って紹介!』

まとめ

✔ライトオン(Light on)

『入光時ON』のことで動作としては光が受光部に入光した(光が入った)時にONすること

✔ダークオン(Dark on)

『遮光時ON』のことで動作としては光が受光部に入光しない(光が入らない)時にONすること

✔センサの種類と動作

・透過形・・・光を発生させる投光器と光を検出する受光器に分かれていて光をさえぎることで動作する

・拡散反射形・・・投・受光器が一体になっており投光側から出た光が物体を反射することにより動作する

・回帰反射形・・・投・受光器が一体になっており投光側から出た光が反射板で反射され、その光が受光側に受光される。検出時はその光をさえぎることにより動作する

✔ライトオンとダークオンの使い分け

断線など不具合が起こっても安全側に作動する方に設定する

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