スターデルタ(Yー△)始動法とは何?使用時の注意点

2024年4月13日

※当ブログではプロモーションが含まれます

スターデルタ(Y-△)始動法は第2種電気工事士で勉強しましたよね?

ですがいざ現場にてトラブルが起こるとどうだったかな~ってのが多いです。

今回はスターデルタはどんなものなのか?注意点は?などいろいろ説明します。

⇒PLCやシーケンス制御、電気保全について私が実際使用して学んだものを『電気エンジニアが教える!技術を学べるおすすめ参考書』で紹介しているのでこちらもぜひご覧ください。

動画で確認したい方はこちら↓

スターデルタ(Y-△)始動法とは

スターデルタ(Y-△)始動法とは…

大きなモーターをそのままいきなりフル回転させちゃうと始動電流が定格電流の何倍も大きな電流が流れるのでこのスターデルタ始動法を使用します。

大きな電流が流れると定格電流でブレーカーや電線を選定しているので、トリップが起こりやすく、また電線も熱で焼きついたりするので注意が必要です。

このY-△始動法は最初のY運転にする事で1/3の電流に抑え、回転数が定格速度になると△運転に切り替える始動法です。

Y-△始動法では5.5kw以上のモータで使用する事が多いですよ。

なので5.5kw未満の場合には全電圧始動法(直入れ法)で問題ないです。

直入れ法はR S TとU V Wをそのまま接続する運転方法となります。

関連記事:『【第2種電気工事士】三相交流回路スター(Y)とデルタ(△)での電圧・電流・電力はどうなる?わかりやすく解説!』

実際の接続方法は?

接続方法は下記のようになります。

まず最初のY用MCがONになるとXYZ短絡となり下記のようなY回路となります。

最後に△用MCをONにすると下記のような△回路となります。

なんとなく分かりますよね?

あとこの切り替える時間ですが専用のY-△用タイマーを使用します。時間は初期設定のまま最初は行ってください。

初期設定のままでトリップする場合は状況をよく確認して時間を少し長くするなど微調整してくださいね。

例えばY運転時に電流値が振り切っている時に△運転に切り替わってトリップしている時などは少し切り替え時間を長くしたらいいですよ。

あまり長すぎると今度は回転数が落ちて、△に切り替えると始動電流が上昇してしまった~っとならないように十分注意しながら調整してくださいね。

また、逆回転の方法は下記のように入れ替えます。

逆 転 方 法

正転接続R(U Z) S(V X) T(W Y)

逆転接続R(W Y) S(V X) T(U Z)

直入れ用モーターと一緒でU ZとW Y入れ替えるだけで逆回転となります。

トラブル時での対応方法

入社して最初の頃にY-△始動用モーターが動かなくなったのですが、さっぱり分かりませんでした。

慌てているというのもあったのですが…

理解しているつもりが理解出来ていなかったというわけです。

何をしたかというとまず普通に抵抗値がいくらなのかを測ろうとしたのですが全然違う所を測り抵抗値がないと判断してしまいました。

普通の直入れ回路用モータと同じようにU V Wを測定しました。

何がダメか分かりますか?

上の配線図を見れば分かると思いますが…

コイルがある場所はU-X、V-Y、W-Z間にあります。

なのでこの間を測定しないと抵抗値は測れません。

U V W間を測ると導通自体ありませんよね?

普通のモーターの感覚でやってしまいがちですが、Y-△始動回路では違うという事を覚えておいてくださいね。

スターデルタ回路で実際にトラブルがあったので『スターデルタモータ回転数上がらない!?過負荷多発?故障箇所見つけ方』で紹介してます。

まとめ

今回Y-△始動法についていろいろ書きましたが分かりましたでしょうか?

第2種電気工事士で勉強して理解しているつもりでもいざ現場で目にするとこんなだったかな~ってよく分からないこと多いと思います。

接続箇所が多く難しく悩みますが…大丈夫です!

経験を積む事で少しづつ分かるようになるのでぜひ覚えてくださいね。

これから電気工事士取得を考えている方におすすめ

▼コチラも一緒にチェック!