PLCの入力ユニットと出力ユニットへの接続方法や種類についてわかりやすく説明!

2024年4月13日

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PLC(シーケンサ)の入力ユニットと出力ユニットは実際にどのように接続するのかわからない方も多いかと思います。

またリレー接点タイプやトランジスタタイプなどいくつか種類があり、端子に接続する電圧や極性などよく確認しなければいけません。

今回はこのPLCの入力ユニットと出力ユニットへの接続や種類についてわかりやすく説明していきたいと思います。

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PLCの入力ユニットとは

【PLC入力ユニット】

押しボタンスイッチやセンサなどを接続して、外部からの信号をPLCに取り込むユニットのこと

PLCの入力ユニットは下記のように動作します。

入力リレーをONするには実際、発光ダイオード(フォトカプラ)により信号を伝達させますが、わかりにくいかと思うので仮想的にコイルが接続されていると思ってください。

そうすると上記のように押しボタンX0をON⇒コイルがON⇒プログラム上(ラダー図)のX0がONとなります。

※ラダー図で使用される入力デバイス⇒『X』

このように押しボタンを押すと、そのままラダー図で組んだ回路の入力デバイスX0がONになるのがわかるかと思います。

関連記事:『【シーケンス制御の基本】有接点リレーと無接点リレーの違いとは?わかりやすく解説!』

PLCの出力ユニットとは

【PLC出力ユニット】

ランプやリレー、電磁弁を接続して、負荷のON/OFF制御を行うユニットのこと

PLCの出力ユニットは下記のように動作します。

動作としてはラダープログラム上(ラダー図)のコイルY0がON⇒Y0の接点が閉じる⇒負荷がONとなる。

※ラダー図で使用される出力デバイス⇒『Y』

出力ユニットはプログラム上(ラダー図)の出力デバイス『Y』をONすることで負荷がONとなります。
ではこれから入力、出力ユニットの種類などについて説明していきますね。

関連記事:『シーケンス制御の基本初心者向けに電気エンジニアが解説』

PLCの入力仕様

入力ユニットにはAC入力タイプとDC入力タイプがあり、さらに、このDC入力タイプにはプラスコモンタイプの入力ユニット(ソースタイプ)マイナスコモンタイプの入力ユニット(シンクタイプ)に分かれています。

COM端子にプラスかマイナスを接続することで電流の流れる方向が変わります。

その流れる方向によりソースとシンクに分けられます。

ソースタイプ・・・負荷電流が流出すること

シンクタイプ・・・負荷電流が流入すること

この入力ユニットに接続するセンサにもNPN出力タイプとPNP出力タイプがあり、使用するセンサータイプに合わせて選定しなければいけません。

・シンクタイプ(NPN)のセンサ⇒ソースタイプの入力ユニット

・ソースタイプ(PNP)のセンサ⇒シンクタイプに入力ユニット

NPN出力タイプとPNP出力タイプについてや入力ユニット組み合わせなど下記の記事に詳しく書いているので参考にしてみてください。

詳細はこちら⇒『センサ出力のNPNとPNPの違いは?他にもシンク、ソースって何?またPLC接続方法についても詳しく解説!』

入力ユニットを選定する場合は電源、シンク、ソースなど間違いやすいのでしっかり確認して選定するようにしましょう。

PLCの出力仕様

【出力ユニットの種類】

・リレー接点出力タイプ

・トランジスタ出力タイプ(NPNタイプとPNPタイプ)

・トライアック出力タイプ

主によく使用されるのはリレー接点出力タイプトランジスタ出力タイプです。

リレー接点出力タイプの特徴

直流と交流の両方を使用することができますが、トランジスタ出力と比べると寿命は短くなってしまいます。

トランジスタ出力タイプの特徴

⇒交流は使用できません。直流のみとなり、流せる電流もリレー接点に比べると小さくなるが、DCコイルのリレーで受ければ接点容量も大きくでき、また交流も問題なく扱うことが可能となっています。

その他、トランジスタ出力タイプにはNPNトランジスタ(シンクタイプ)PNPトランジスタ(ソースタイプ)の2種類に分かれています。

NPNトランジスタ(シンクタイプ)

⇒マイナスコモン(-COM)側に接続

PNPトランジスタ(ソースタイプ)

⇒プラスコモン(+COM)側に接続

私の工場ではトライアック出力タイプは使わずに、ほとんどがリレー接点出力かトランジスタ出力を使っています。
特にトランジスタ出力タイプ(NPN)をよく使用していますよ。

関連記事:『リレー仕組み徹底解説!基本動作教えます』

まとめ

✔PLC入力ユニット

・押しボタンスイッチやセンサなどを接続して、外部からの信号をPLCに取り込むユニットのこと

・AC入力タイプとDC入力タイプがあり、さらに、このDC入力タイプにはプラスコモンタイプ入力ユニット(ソースタイプ)マイナスコモンタイプ入力ユニット(シンクタイプ)に分かれている

✔PLC出力ユニット

・ランプやリレー、電磁弁を接続して、負荷のON/OFF制御を行うユニットのこと

・出力ユニットの種類は『リレー接点出力タイプ』『トランジスタ出力タイプ』『トライアック出力タイプ』があり、さらに出力トランジスタ出力タイプにはNPNトランジスタ(シンクタイプ)PNPトランジスタ(ソースタイプ)の2種類に分かれている

以上。

PLCを扱う場合は入力ユニットと出力ユニットは必要不可欠です。

配線する際には極性など間違いやすいので十分注意してくださいね。

特にNPN、PNP、シンク、ソースなど理解しにくのでしっかり覚えるようにしましょう。

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