【シーケンス制御の基本】有接点リレーと無接点リレーの違いとは?わかりやすく解説!

2024年6月14日

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シーケンス制御する場合にリレーを使用することが多いと思いますが、まずリレーの種類として有接点と無接点というものがあります。

この2つはいろいろな所で使用されているので、リレーを扱う場合は使い分けなど理解しておかなければなりません。

今回は有接点リレーと無接点リレーの違いは?またどのような構造になっているのかなどわかりやすく解説していきたいと思います。

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有接点リレーとは

有接点リレー

接点の機械的開閉によってスイッチ機能を果たす制御機器のこと

下記が有接点リレーの動作図となります。

有接点リレーは上記のように『コイルをON』することで電磁石の力が働き、『接点を動作』させます。

そうすることで閉となった接点に電流が流れてランプが点灯するようになります。

このように有接点リレーは接点を開閉させることで電流を流しているのがわかるかと思います。

有接点リレーは接点が切り替わるたびに『カチっ』と音がするので実際に動作しているところを見るとわかりやすいですよ。
有接点リレーについてもっと詳しく知りたい方は下記の記事参考にしてみてくださいね。

関連記事:『リレー仕組み徹底解説!基本動作教えます』

無接点リレーとは

【無接点リレー】

機械的な可動接点をもたないで、リレー動作を行う静止型のリレーのこと

下記が無接点リレー(NPNトランジスタ)動作図となります。

このトランジスタ無接点リレーとは、トランジスタ、ダイオード、などの『半導体』を主構成要素とする無接点リレーをいいます。

トランジスタは『PNP型』『NPN型』の2種類があり、B:ベース、C:コレクタ、E:エミッタの3端子を持っています。

上記NPN型の動作としては、ベースからエミッタ方向に電流(ベース電流)を流すことでコレクタからエミッタ間に電流(コレクタ電流)が流れ、ランプが点灯となります。

要するに無接点は名前の通り、接点がなく、有接点のような機械的な動きはしないということですね。
ではこの有接点と無接点のメリットやデメリットについて紹介していきたいと思います。

関連記事:『センサ出力のNPNとPNPの違いは?他にもシンク、ソースって何?またPLC接続方法についても詳しく解説!』

有接点と無接点それぞれの主なメリット、デメリット

【有接点リレー】

『メリット』

・一般的に価格が安い

・過電圧、過電流に強い

・接点構成が豊富

『デメリット』

・接点不良の可能性がある

・接点の開閉寿命がある

・接点アークが発生する

・動作音がする

【無接点リレー】

『メリット』

・開閉による接点の摩耗がないため長寿命

・接点トラブルがない

・伝達速度が速いので高速・高頻度開閉に適している

・動作音がしない

『デメリット』

・周囲温度の影響を受ける

・漏れ電流がある

・オン抵抗がある

・定格以上の電圧、電流を加えると半導体素子が破壊される

・有接点リレーと比べると高額になる

この2つの一番の違いは接点があるかないかなので、開閉動作が多い箇所や、接点がアークなどにより焦げ付き、すぐに接点不良になる箇所には無接点リレーに交換してみるといいですよ。

関連記事:『リレーやPLC(シーケンサ)の接点がすぐに動作不良!なぜ?接点容量には注意が必要!』

まとめ

有接点リレー

接点の機械的開閉によってスイッチ機能を果たす制御機器のこと

メリット】

・一般的に価格が安い・過電圧、過電流に強い・接点構成が豊富

【デメリット】

・接点不良の可能性がある・接点の開閉寿命がある・接点アークが発生する、動作音がする

✔無接点リレー

機械的な可動接点をもたないで、リレー動作を行う静止型のリレーのこと

【メリット】

・開閉による接点の摩耗がないため長寿命・接点トラブルがない・伝達速度が速いので高速、高頻度開閉に適している・動作音がしない

【デメリット

・周囲温度の影響を受ける・漏れ電流がある・オン抵抗がある・定格以上の電圧、電流を加えると半導体素子が破壊される・有接点リレーと比べると高額になる

以上。この2つの違いについてこのようにメリット、デメリットがあります。

その周囲の環境や使用状況に合わせて、有接点リレーと無接点リレーを使い分けるようにしましょう。

接点トラブルが多い所などでは少し高価ですが無接点リレーに変更してみるといいですよ。

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