【三菱】PLCの比較演算命令について
比較演算命令は2つのデータを比較する場合に使用されます。
比較演算命令を間違って使用してしまうと条件を外しているのに機械が動作を行ってしまったなどの不具合が発生してしまいます。
そうならないようにしっかり比較演算命令について理解しておきましょう。
今回はPLCの比較演算命令について詳しく説明していきたいと思います。
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比較演算命令とは
【比較演算命令】
2つのデータを比較して条件が成立すると導通となる命令のこと
比較命令は①と②のデータを比較して大きい、小さい、一致(同じ)など条件を成立させると導通となり出力をONさせることができるのでよく生産現場では使用されています。
例えば個数を10個以上15個より少ない場合のみ出力をさせたい、タイマーで10秒以下と10秒を超える場合の出力動作を分けたい時に使用することが多いかと思います。
また他にも加工データなどで指定した大きさ以上は加工しないようにする場合でもよく用いられます。
下記がPLC内で使われる比較演算命令となります。
特にその指定した数値を含む、含まないなど間違いやすいのでしっかり覚えておきましょう。
ではこの比較演算命令の条件についてもう少し詳しく説明していきたいと思います。
関連記事:『【三菱】PLCラダー図のカウンタの使い方!実際の回路例も交えて分かりやすく紹介!』
比較演算命令6つの説明
【導通条件】
・①と②が一致した時
・①が②より小さい時
・①が②より大きい時
・①が②より小さい時と一致した時
・①が②より大きい時と一致した時
・①と②が不一致(等しくない)時
①と②が一致した時
・①と②が一致した時に条件が成立⇒①のK10と②のK10が一致しているのでY0がONとなる。
※『K』・・・10進数の表現
①が②より小さい時
・①が②より小さい時に条件が成立⇒①のK10が②のK11より小さいのでY0がONとなる。
①が②より大きい時
・①が②より大きい時に条件が成立⇒①のK11が②のK10より大きいのでY0がONとなる。
①が②より小さい時と一致した時
・①が②より小さい時と一致した時に条件が成立⇒①のK10が②のK11より小さいのでY0がONと①のK10が②のK10と一致しているのでY1がONとなる。
①が②より大きい時と一致した時
・①が②より大きい時と一致した時に条件が成立⇒①のK11が②のK10より大きいのでY0がONと①のK10が②のK10と一致しているのでY1がONとなる。
①と②が不一致(等しくない)時
・①と②が不一致(等しくない)時に条件が成立⇒①のK11と②のK10が不一致(等しくない)のでY0がONとなる。
実際の比較演算命令を使った回路例
【動作説明】
X0の接点が閉じてM20がONとなり自己保持⇒M20の接点が閉じてT10のサイクル計測開始⇒31秒から60秒までの間はY1がON⇒61秒になるとY1がOFFと同時にY0がONとなりサイクルタイムオーバーとなる。
このように計測時間などを『範囲指定』する場合によく比較演算命令は使用されていますよ。
関連記事:『【シーケンス制御の基本】自己保持回路とは何?動作順序をつくるには組み合わせるだけ!?初心者向けに解説!』
まとめ
✔比較演算命令
・2つのデータを比較して条件が成立すると導通となる命令のこと
✔6つの比較演算命令
・①と②が一致した時
・①が②より小さい時
・①が②より大きい時
・①が②より小さい時と一致した時
・①が②より大きい時と一致した時
・①と②が不一致(等しくない)時
以上。
比較演算命令はONさせたくないデータや範囲指定しているデータのみONさせたいなど導通条件を指定したい場合によく使われています。
生産工場ではデータを扱うことが多いので導通となる条件6つをしっかり覚えておきましょう。
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