スターデルタでモータ回転数上がらない!?過負荷多発?故障箇所の見つけ方

2021年5月5日

出力が5.5kw以上のモータを使用する場合は大きな始動電流となってしまう為スターデルタ(Y-△)で始動すると思います。

そんなスターデルタ始動時に過負荷異常が急に出だしたら焦りますよね。

しかもモータ容量が大きい為交換となるとかなり時間かかっちゃいます。

今回は実際に起きたトラブルでの故障個所の見つけ方など説明していきたいと思います。

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過負荷になっている状況説明

【モータ過負荷状況説明】

・モータを確認するとベアリング等は正常で問題なし(手で軽く回る)。

・モータ運転時うなるような音とモータが回転しようとするが少し動き停止する。そして時間が経つと急に回転が上がり始めてその後に過負荷となる。

上記のような状態で過負荷が多発して全く運転できませんでした。
モータのベアリングやベルト等異常はなかったです。
ですので後はモータが悪くなっているか?電気的に何か悪いのか?を探っていかないといけません。

状況をよく確認して故障個所を絞っていく

まず過負荷になっている状況説明より判断できる事。

①モーターベアリング等問題なく手で回るので機械的に過負荷にはなっていない。

②モータは時間が経つと回り始めるのでモータ自体問題なさそうですが念のためコイル間の抵抗値の測定とメガーで絶縁抵抗値を確認しておく。

③最初にモータの運転がかからずに少し時間が経つと回転し始める事から最初の起動時になんらかの原因がある。

④うなり音でモータが少し回ろうとする場合はちゃんと電圧がかかっていない可能性がある。

まずは過負荷になっている状況をよく確認してください。
状況判断からこのように上記4点ぐらい故障個所を絞っていけると思います。

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実際の故障個所の調べ方

まずは故障の可能性がある簡単にできるような事から順番にやっていきます。

①電源電圧がちゃんとあるかどうかをテスターで測定する。

②Y-△用タイマーの交換はすぐにできるので試してみる。

③電源をOFFにしてY-△用の電磁接触器の下記部分を押して上下に導通があるか確認する。

私は実際このように調べていき結果最初のY(スター)運転の電磁接触の接点が焼きついていました。
ですので原因としては最初のY(スター)運転時に1相ON状態となっていなくてうなり音をだしてモータも少し動く程度だったのだと思います。
その後は△(デルタ)運転に切り替わる事で急に全開で運転となり過負荷となっていたわけです。
一応Y-△運転の始動回路も下記に載せておきますね。

スターデルタ始動回路説明

スターデルタ始動回路は下記のようになります。

ST-BS(スタート)を押した時は『Y(スター)運転』となり下記の状態となります。

タイマーがONとなり『△(デルタ)運転』の状態となります。

【動作説明】

①ST-BSを押すとY運転用電磁接触器(MCY)が動作して補助接点MCY-aの接点が閉じるので電磁接触器(MC)がONとなりTLR(タイマー)が自己保持となる。

②TLR(タイマー)の設定時間(10~20秒)が経過して接点が閉じるので△運転用電磁接触器(MCΔ)がONとなり△(デルタ)運転に切り替わる。

③STP-BSを押すとモータが停止となる。

注意点としてこの使用しているタイマーは『Y-△用』のタイマーを使用するようにしてください。
普通のタイマーを使用すると専用ではないのでY運転から△運転に切り替わる時に瞬時に切り替わってしまいアークが消える前に△運転になってしまう時があるので電源がショートしてしまいます。
ですのでなるべく専用のタイマーを使用するようにしてくださいね。
ちなみにこの中で接点が焼き付いていた箇所は『Y(スター)用MC』です。

まとめ

故障個所を特定する場合にすべて調べていては修理時間がかなりかかってしまいます。

ですのでまず1番大事な事がその異常になっている状況をよく確認して故障個所を絞っていかなくてはいけません。

これは慣れもあると思いますが、まずは可能性がある原因をしっかり見極める事が大事です。

日頃からその辺を意識して作業に取り組む事で技術は身につくと思いますよ。

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