モータの正転と逆転制御回路はどうやってやるの?可逆式電磁開閉器の必要性とは!?

2022年11月27日

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生産工場では搬送時によく正転や逆転を行っていますが、実際にどのようにして制御されているかわかるでしょうか?

しっかり理解してやらないと電源がショートする可能性もあるので十分注意しましょう。

今回はモータを使った正転と逆転について詳しく説明していきたいと思います。

⇒PLCやシーケンス制御、電気保全について私が実際使用して学んだものを『電気エンジニアが教える!技術を学べるおすすめ参考書』で紹介しているのでこちらもぜひご覧ください。

モータの正転と逆転方法

モータの正逆方法は下記のようになります。

3相モータを逆転する場合は3相電源のいずれか2本を入れ替えると逆転となります。
ですので上記の他に『RとS』『SとT』を入れ替えても同じように逆転しますよ。

自動制御による正逆運転回路

自動制御による正逆運転回路は下記のようになります。

【動作説明】

①BS-F(正転用)の押しボタンを押すとMCF(正転用電磁接触器)のコイルとMCF-a(補助接点)がONとなり自己保持となる。

②この時にMCF(正転用電磁接触器)のMCF-b(補助接点)がONとなり逆転回路が入らないようにインタロックをかけている。

③STP-BS(停止用押しボタン)を押すと停止する。

※逆転回路も正転動作と同じとなる。

参考記事:『シーケンス制御の基本を初心者向けに電気エンジニアが解説』

可逆式電磁開閉器を使用する

上記で説明した正逆運転回路で使用する電磁開閉器は『可逆式電磁開閉器』を使用するようにしてください。

この可逆式電磁開閉器は機械的インタロックが組み込まれているのでより安全に動作が行えます。

ですのでモーターの正逆運転する場合は必ず可逆式電磁開閉器を使用して『機械的インターロック』『電気的インターロック』両方でインタロックかけるようにしてくださいね。

電気的インターロックだけだと例えば電気的にOFFとなっているがMCの接点が融着して離れていない場合にもう片方をONにしてしまうと短絡を起こしてしまいますよね。
頻繁にON、OFF動作を繰り返す場合は融着する可能性は高くなってしまいます。
やはり安全に使用するには『機械的インターロック』『電気的インターロック』両方が必要となるわけです。

関連記事:『電気の不具合でよく起こる短絡や地絡、漏電、の違いとは?』

まとめ

【まとめポイント】

・可逆式電磁開閉器を使用する。

・『機械式インターロック』と『電気的インターロック』両方必要。

モータの正逆制御運転する場合は上記2点に気を付けてくださいね。
ちなみに『PLC(シーケンサ)』を使用すると電気的インターロック部分の配線をしなくてもPLCの中で作成する事ができます。
ですのでMCのコイル部分に配線するだけとなるのですごく便利ですよ。

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