ボルトの全ネジと半ネジとは何?
ボルトには全ネジと半ネジがあるのはご存じでしょうか。また、知ってはいても何も考えずにそのまま締め付けている方も多いかと思います。
私も最初の頃は全ネジや半ネジなどそのまま何も考えずに使用していました。
今回はボルトの全ネジと半ネジとは何か?また、実際どのように現場で使われているのか説明していきたいと思います。
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全ネジとは
【全ネジ】
すべてがネジ部になっているボルトのこと
全ネジはすべてがネジ部になっていて使用する幅が広いので、先端から根本部分まで使用したい場合には全ネジを使用します。
【使用例①】
チェーンやベルトなどテンションを張る場合などテンションボルトとして使用する場合。
【使用例②】
部材同士の接合時、厚みがわからずに締めしろがはっきりしていない場合。
多く使用される六角ボルトなどは指定しなければ半ネジとなるが、短いサイズのものは半ネジがなく、すべて全ネジとなるのでよく確認するようにしましょう。
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半ネジとは
【半ネジ】
一部分がネジ部になっているボルトのこと
半ネジは一部分がネジ部になっていてネジ部分の長さはネジ径により計算され長さが決められています。
また、特徴としてはネジ部になっていない部分はネジ部に比べて加工していない分、強度が増します。
しかし、強度が強いといっても全ネジより少し強度が強い程度で、さらに強度が必要な場合には強力ボルトを選定するようにしましょう。
半ネジが使われる例としてはベアリングの軸として使用したりします。
もし、ベアリングの軸などに全ネジを使用した場合にはネジ山が潰れてガタが大きくなり、破断となりやすくなってしまうので、そのような時には半ネジを使用し、ネジ部ではない箇所でベアリングを受けます。
他にも通しボルトとして使用する場合でも接合部分にネジ部ではない部分がくることで破断しにくくなりますよ。
全ネジと半ネジの使い分けのまとめ
✔全ネジを使用する場合
・チェーンやベルトなどテンションボルトとして使用する時
・接合時、厚みがわからずに締めしろがはっきりしていない場合
✔半ネジを使用する場合
・ベアリングの軸や通しボルトなどで少しでも強度を必要とする場合
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