ボルトに入れる平ワッシャーやスプリングワッシャーの役割とは?順番もある?わかりやすく解説!

2024年4月22日

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機械にはボルト、平ワッシャー、スプリングワッシャー、ナットを組み合わせてとりつけている場合を見ることがあるかと思います。

この平ワッシャーやスプリングワッシャーにはそれぞれ役割があり、とりつける順番もあります。

順番を間違えてしまうとボルトが緩んでしまうなど機械に不具合が発生してしまい最悪生産がストップしてしまうなどトラブルが発生してしまいます。

そのようなことがないように今回は機械にとりついてある平ワッシャー、スプリングワッシャーの役割や組み合わせる順番について解説していきたいと思います。

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平ワッシャーの役割とは

下記がボルトとナットに平ワッシャーを組み合わせて締め付けた場合となります。

平ワッシャーは別名『平座金』と呼ばれる部品で、座面と締め付け部の間に入れられ、主な役割は『座面没落防止』『座面の保護』の2つがあります。

【座面没落防止】

ボルトとナットだけで締め付けた場合、押さえつける面積が狭い為、陥没してしまいます。

特に、長穴に加工している部分、また軟質材料を使用している場合は必ず必要となってくるので注意してください。

【座面の保護】

平ワッシャーを入れずにそのまま締め付けると座面に傷がつき、固定物によっては錆の発生原因となってしまうので、傷から守る目的としても使用されています。

ちなみに平ワッシャーには表裏があり、特に決まりはないようですが、一般的にツルツルした光沢の丸みがある方が外(表)側にすることが多いかと思います。

スプリングワッシャーの役割とは

下記がスプリングワッシャーを入れた場合となります。

スプリングワッシャーは別名『ばね座金』と呼ばれ、ボルトとナットの間に入れられ、主な役割は『緩み防止』となります。

【緩み防止】

スプリングワッシャーは切れている部分が、ねじれたような形となっていて、この部分がバネとなり、その反動力でネジが緩まないようにしています。

また、緩んだとしてもバネの反動力と緩む方向にカドがくい込むようになっているので『脱落防止』の効果もあります。

注意点としてはスプリングワッシャーは何回か使用するとばね作用の効果が薄くなってしまうため、その場合は新品に取り替えるようにしましょう。
ではこの2つをどのように組み合わせるか説明していきますね。

平ワッシャーとスプリングワッシャーを組み合わせる順番は?

組み合わせる順番は下記のようになります。

下からボルト⇒平ワッシャー⇒固定物⇒平ワッシャー⇒スプリングワッシャー⇒ナットの順番に入れていきます。

スプリングワッシャーだけの場合もありますが、前述のスプリングワッシャーの説明でカドがくい込むようになっているので固定物に傷がついてしまいます。

その場合は錆などの発生原因となるため、平ワッシャーとセットにして使用するようにしましょう。

また、上記の図の通しボルトの場合はボルトは下から上に入れるようにしてください。

理由は、ナットを下で締め込んでいる場合にもし脱落しても気づくことが難しくなってしまいます。

上側でナットを締め込んでいる場合は緩みや脱落などの点検がしやすく、また締め付けしやすくなるのでボルトの方向にも注意するようにしましょう。

このセットにしてボルト締めするのが基本となっているのでしっかり覚えるようにしてくださいね。

まとめ

✔【平ワッシャー(平座金)

・ボルトとナットで締め付ける際にナットと座面の間に入れる平らな円盤状のもの

・主な役割は『座面没落防止』、『座面の保護』の2つがある

✔スプリングワッシャー(ばね座金)

・円盤状の一部を切断し、ねじれたような形状をしたもの

・主な役割は『緩み防止』となる

✔平ワッシャーとスプリングワッシャーを組み合わせる順番

下からボルト⇒平ワッシャー⇒固定物⇒平ワッシャー⇒スプリングワッシャー⇒ナットの順番に入れる

以上。

平ワッシャーやスプリングワッシャーの役割など以外に知らない人も多いかと思いますが、トラブル発生を防ぐためにも必要な知識となるのでしっかり理解しておきましょう。

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Posted by ネバヤン