ブレーカのMCB、MCCB、NFB、ELB、ELCBの違いとは?わかりやすく解説!

2022年6月29日

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電気図面で使用されているブレーカの文字記号にMCCBやNFBまたELCBなどが表記されているのを見たことがあるかと思います。

これらの意味をしっかり理解されているでしょうか?

ブレーカは過電流や漏電など不具合が発生した場合に遮断するという大切な役割を持っているので間違わないように理解をする必要があります。

今回はこの文字記号で書かれたMCB、MCCB、NFB、ELB、ELCBについてわかりやすく解説していきたいと思います。

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MCCBとMCBの違いとは?

どちらも配線用遮断器と呼ばれるのですが、『MCB』は『MCCB』の小型ブレーカと覚えておいてください。

この2つは使用する場所により使い分けられます。

MCCB・・・主に大きな工場やビル、ホテルなどによく使用されます。

MCB・・・主に家庭用の小型ブレーカとして使用されます。

どちらも同じ配線用遮断器ですが、使用する場所(大きさ)により使い分けるということを覚えておいてくださいね。

関連記事:『制御盤の仕組み!動力回路と制御回路の違いとは?』

NFBとは?

このNFBという表記は三菱電機の開発したMCCBの商品名のことで、一般的には『MCCB』と呼ばれています。

つまり前述で紹介したMCCB(MCB)と同じ種類、『配線用遮断器』ということになります。

配線用遮断器の役割としては主に『過負荷』や『短絡』などといった異常な過電流により機器を保護するために設置されています。

つまり、MCCB、MCB、NFBは同じ『配線用遮断器』ということを覚えておきましょう。

関連記事:『電気の不具合でよく起こる短絡や地絡、漏電、の違いとは?』

MCCB(MCB)とELCB(ELB)の違いとは?

ELCBとELBは共に『漏電遮断器』と呼ばれ、特に違いはありません。

漏電遮断器の役割は漏れ電流(漏電)があった場合に感電とならないように遮断する機能があり、特に水気のある場所など、漏電しやすい場所に設置されます。

前述で説明したMCCB(MCB)には漏電した場合、遮断する機能はないので、使い分ける必要があります。

感電など災害とならないように『配線用遮断器』と『漏電遮断器』の違いについてしっかりと理解し、回路設計を行っていきましょう。

また、他にも漏電遮断器は配線用遮断器の機能も併せ持っているので覚えておきましょう。
この漏電遮断器と配線用遮断器の違いについては下記の記事に詳しく載せているのでぜひ参考にしてみてくださいね

関連記事:『配線用遮断器と漏電遮断器の違いや選び方について分かりやすく紹介!』

まとめ

✔MCCBとMCBの違い

・どちらも配線用遮断器と呼ばれる、『MCB』は『MCCB』の小型ブレーカと覚える。

・MCCB・・・主に大きな工場やビル、ホテルなどによく使用される。

・MCB・・・主に家庭用の小型ブレーカとして使用される。

✔NFBとは

・三菱電機の開発したMCCBの商品名のことで、一般的には『MCCB』と呼ばれる。

・MCCB(MCB)と同じ種類、『配線用遮断器』となる。

✔MCCB(MCB)とELCB(ELB)の違い

・ELCBとELB共に『漏電遮断器』と呼ばれ、漏れ電流(漏電)があった場合に感電とならないように遮断する機能がある。

・MCCB(MCB)には漏電した場合、遮断する機能はない。

・漏電遮断器は配線用遮断器の機能も併せ持っている。

以上。

電気図面に表記されているこれらの文字記号について理解できたでしょうか?

電気図面の確認や設計する際にも必要な知識となるので必ず意味を理解しておくようにしておきましょう。

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