クランプメーター使い方と現場での使用例をエンジニアが解説!
クランプメーターは機器の保全には欠かすことのできない測定器です。
いざ、クランプメーターを使用しようとしても使い方や意味など分からなければ判断できないわけです。
クランプメーターの使い方をしっかり学ぶ事でトラブル時の原因特定やまた機器の診断が確実にできるようになるはずです。
今回はこのクランプメーターの使い方と現場での使用例について分かりやすく紹介していきたいと思います。
⇒PLCやシーケンス制御、電気保全について私が実際使用して学んだものを『電気エンジニアが教える!技術を学べるおすすめ参考書』で紹介しているのでこちらもぜひご覧ください。
クランプメーターとは
クランプ部がCTを構成している電流計で低圧用と高圧用があります。
先端のクランプ部を挟むことにより、運転中(通電中)の『負荷電流』や『漏れ電流(リーク電流)』が測定できます。
テスターの電流測定や絶縁抵抗測定(メガー)は電源をOFFにしないといけませんが、クランプメーターはON状態で負荷電流や漏れ電流を確認することができますよ。
参考記事:『テスターの使い方実際現場で使用している分かりやすく解説』
参考記事:『絶縁抵抗計(メガー)の使い方を実体験交えて詳しく説明』
クランプメーターの使い方
負荷電流の測定方法は以下のようになります。
漏れ電流の測定方法は以下のようになります。
クランプメーターは『負荷電流測定用』と『漏れ電流測定用』の2種類あり、それぞれに交流用(AC)、直流/交流用(AC/DC)、直流用(DC)があります。
なので何を測定したいかを決めてその用途にあったクランプメーター選択してくださいね。
関連記事:『電気の不具合でよく起こる短絡や地絡、漏電、の違いとは?』
漏れ電流と負荷電流が両方測定でき、またピークホールド機能も付いているのでおすすめです。
クランプメーター使用例
・配電盤で漏電警報が鳴っている場合
・モーターが過負荷運転になっている場合
配電盤で漏電警報が鳴っている場合
配電盤で漏電警報が鳴り、原因を特定する場合にクランプメーターを使用します。
漏電ブレーカーが落ちていたら分かりやすいのですが、漏電ブレーカーが落ちずに、警報がなるだけの場合は分かりづらく大変なんです。
調査方法ですが下記のように順番に確認していきどのブレーカーが漏電しているかを調査します。
ですがもし漏電ブレーカーが落ちる場合はクランプメーターで調査できない為絶縁抵抗計メガーで測定するようにしてください。
ちなみに電流は流れてまた戻ってくるので漏れ電流がない場合は打ち消しあい測定値は0になります。
この行きと帰りの電流で誤差がある場合は電流がどこかで漏れていると言う事になりますよ。
関連記事:『配線用遮断器と漏電遮断器の違いや選び方について分かりやすく紹介!』
モーターが過負荷運転になっている場合
モーターが過負荷に頻繁になる場合、運転中の電流値を確認する必要があります。
その時にクランプメーターで電流値を確認します。
測定方法は下記のように測定します。
モーターが運転中には過負荷とならない場合は立ち上がり(突入電流)で過負荷になっている場合があるのでその時にはピークホールド機能使うと便利ですよ。
この機能は瞬時の最大値の電流値を表示保持してくれるのでどのくらい瞬時に電流値が流れたかを確認する事ができますよ。
参考記事:『電磁開閉器サーマルリレートリップ信号の取り込み方をPLCのラダー図とシーケンス図を使って紹介!』
まとめ
・漏れ電流測定→電線をすべて挟む
・負荷電流測定→電線1本挟む
上記間違わないようにしっかり覚えてください。
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