シーケンサ(三菱Qシリーズ)の特殊リレー常時ONと常時OFFとは?使い方について
シーケンサの特殊リレーとはシーケンサ内部で用途が決まっている内部リレーとなります。
この特殊リレーを使って常時ONと常時OFFの回路を組んでいるのを見たことがあるかと思います。
しかし、ただON、OFFしているだけのものを回路上でどのようにして使っていくのか初心者の方はわからない方も多いのではないでしょうか。
今回はこの常時ONと常時OFFとはどんなものなのか?また、私が実際どのような時に使っているのかについて解説していきたいと思います。
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常時ON(SM400)とは
【常時ON(SM400)】
常時ONした状態のこと。特殊リレー番号:SM400(三菱Qシリーズ)
常時ONは常にONした状態のままのことで、回路上で使用する時は何か条件を飛ばしたい時や動作させたい回路に条件を切り替えたい場合に使用することが多いです。
他にも先頭に常時ONを使用して回路をわかりやすくまとめる時などにもよく使用しますよ。
関連記事:『PLCラダー図の内部リレーMの使い方!出力リレーYとの違いとは!?』
条件を飛ばしたい(無くしたい)時
上記回路のようにM1のコイルをONさせる為にはその前の条件がすべてON状態にならないとM1のコイルをONにさせることができません。
そのような時にX3とX10の条件がいらなくなり、飛ばしたい場合に常時ON(SM400)の特殊リレーでOR回路を組むことで条件を飛ばすことができます。
条件を切り替えたい時
上記回路のように常時ONでM10のコイルをONにすることでM10のa接点が閉となり条件1の回路を使用することができ、逆にM10のb接点は開となるので、条件2の回路は使用できなくなります。
この条件が何か所もある場合もあるので常時ONを使用し、切り替えるようにすればわかりやすいかと思います。
常時OFF(SM401)とは
【常時OFF(SM401)】
常時OFFした状態のこと。特殊リレー番号:SM401(三菱Qシリーズ)
常時OFFは常にOFFした状態のままなので使用する場合は改造等で必要のなくなった動作や予備の出力など回路だけ組んでおき、使用しない時などに常時OFFをよく使用します。
常時ONでも同じようにできますが、他の人が回路を見た時に常時OFFを使用した方がわかりやすいので必要ない動作などは常時OFFを使って使用しないようにすることが多いです。
このように常時OFFにしておくことでそこから先の回路は使用していないという事がわかるかと思います。
関連記事:『シーケンス制御のインターロック回路とは?シーケンス図やラダー図を使ってわかりやすく紹介!』
まとめ
✔常時ON(SM400)
常時ONした状態のこと。特殊リレー番号:SM400
【使用例】
・条件を飛ばしたい(無くしたい)時
・条件を切り替えたい時
✔常時OFF(SM401)
常時OFFした状態のこと。特殊リレー番号:SM401
【使用例】
・必要のなくなった動作を使用しない時
・予備の出力など回路だけ組んでおき、使用しない時
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