コンセントのトラッキング現象とは何?火災の原因にもなる!?わかりやすく紹介!

2022年6月29日

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コンセントのトラッキング現象って聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

よくこのトラッキング現象が原因で火災が発生した事例など数多くありますよね。

今回はそんなトラッキング現象についてなぜ火災が起こるのか?原理についてわかりやすく紹介していきたいと思います。

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トラッキング現象とは?

【トラッキング現象とは】

コンセントとプラグの隙間にホコリが溜まり、そのホコリが空気中の湿気を吸収することで、漏電し発火する現象のこと。

一般家庭内ではテレビの裏や冷蔵庫、洗面所などのコンセントを確認するとよくホコリが堆積しているかと思います。


このホコリが堆積している状態をほっておくと、『トラッキング現象』が発生してしまうので注意しなければいけません。

では実際どのような流れでトラッキング現象が発生していくのかを説明していきたいと思います。

関連記事:『アース(接地)線の役割とは?漏電遮断器を使用する場合必ず必要となる理由』

トラッキング現象が発生するまでの流れ

①ホコリが堆積

②ホコリが空気中の水分を吸収

③微小電流が流れ始める

④微小電流が流れることで熱が発生し、部分的に乾燥する

⑤乾燥した部分にスパークが発生し、電気の通り道ができる

⑥電極間がショートし、発熱・発火する

ホコリが堆積している箇所は上記のような流れで発火となってしまいます。
特にホコリが溜まりやすい場所として、湿気の多い場所結露しやすい場所などには十分注意してくださいね。

関連記事:『電気の不具合でよく起こる短絡や地絡、漏電、の違いとは?』

こんな時でもトラッキング現象が発生する!?

【コンセントの差し込み口が緩くなっている場合】

⇒コンセントは何回も抜き挿しすることで差し込み口部分が広がり、抜けかかってしまう状態となり、そこにホコリが溜まりやすく、トラッキング現象が発生しやすくなる。

【コンセントやテーブルタップの差し込み口側にホコリが堆積している場合】

⇒コンセントやテーブルタップにプラグを挿している状態だけではなく何もプラグを挿していない状態で差し込み口側にホコリが堆積していてもトラッキング現象が発生する

特にテーブルタップは上向きに置いている場合も多いのでホコリが堆積しやすく注意が必要。

【コンセントやテーブルタップが古く破損している場合】

⇒破損している場合は、差し込み口だけではなく破損箇所にホコリが堆積、また破損している箇所から中にホコリが入っていくので、発生しやすくなる。

いづれも『ホコリの堆積』がトラッキング現象を引き起こす原因となっているのが分かるかと思います。

関連記事:『タコ足配線はなぜ危険なの?詳しく解説!』

トラッキング現象の防止策

・定期的に清掃・確認し、使わないテーブルタップなどは片づける

・破損しているコンセントやケーブルタップは新しい物に交換

・プラグ安全カバー、コンセントキャップを取り付ける

防止策としてこの3点が有効ですよ。
それぞれ説明していきますね。

定期的に清掃・確認し、使わないテーブルタップなどは片づける

家の掃除をする時などにコンセント部分を確認してみて下さい。

やはりトラッキング現象の1番の原因が『ホコリの堆積』なので定期的に確認して掃除を行い、ホコリを堆積させないようにしてください。

また差し込み口だけの場合もホコリが堆積するとトラッキング現象が発生してしまいます。

特にテーブルタップなどは床に置いていることが多くホコリが溜まりやすいので必要ないテーブルタップなどがあればそのままにせずに片づけるようにしましょう。

破損しているコンセントやケーブルタップは新しい物に交換

前述でも説明していますが、破損している場合はそこにホコリが堆積するとトラッキング現象が発生しやすくなり、また他にも漏電や感電の危険性もあるので、破損している場合はすぐに交換が必要です。

まだ使えるとは思わずにすぐに交換しましょう。

壁にとりついてあるコンセントの交換は業者に依頼するか、自分で交換できるようなら交換してください。※自分で交換する場合は資格(第2種電気工事士)が必要

関連記事:『簡単に取得できる!?第2種電気工事士取得をおすすめする理由』

プラグ安全カバー、コンセントキャップを取り付ける

【プラグ安全カバー】

プラグ安全カバーはプラグに取りつけることによりホコリが溜まらなくなるので、定期的に掃除はしたくない方にはおすすめですよ。

【コンセントキャップ】

コンセントキャップは差し込み口にはめるだけでホコリが堆積せず、トラッキング現象防止になります。

また感電防止にもなるのでおすすめですよ。

まとめ

✔トラッキング現象とは

コンセントとプラグの隙間にホコリが溜まり、そのホコリが空気中の湿気を吸収することで、漏電し発火する現象のこと。

✔トラッキング現象が発生するまでの流れ

ホコリが堆積⇒ホコリが空気中の水分を吸収⇒微小電流が流れ始める⇒微小電流が流れることで熱が発生し、部分的に乾燥する⇒乾燥した部分にスパークが発生し、電気の通り道ができる⇒電極間がショートし、発熱・発火する

✔こんな時でもトラッキング現象が発生する!?

・コンセントの差し込み口が緩くなっている場合

・コンセントやテーブルタップの差し込み口側にホコリが堆積している場合

・コンセントやテーブルタップが古く破損している場合

✔トラッキング現象の防止策

・定期的に清掃・確認し、使わないテーブルタップなどは片づける

・破損しているコンセントやケーブルタップは新しい物に交換

・プラグ安全カバー、コンセントキャップを取り付ける

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