起動ボタンを押してもポンプが動かない!?なぜ?原因特定と修理方法など詳しく説明!

2021年6月24日

起動ボタンを押してもポンプが動かないトラブルが発生しました。

なぜポンプが動かないのか?このような時に最初に確認するべきことは何?

など今回実際にやった修理方法など紹介していきたいと思います。

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トラブルとなった状況説明

下記がトラブルのあったAC100V回路です。

【動作説明】

①スタートボタン(起動)を押すと電磁接触器のコイルがONとなる

②電磁接触器の接点がONになるとポンプが動き出す

③停止ボタンを押すとポンプが停止する

この回路でスタート(起動)ボタンを押しても電磁接触器、ポンプのどちらも全く動作しませんでした。
ではなぜ動作しないのか原因を特定していきたいと思います。

関連記事:『電磁開閉器を使ってモーターを動かしてみよう!実際の配線方法!』

トラブルの原因を特定する方法は?

まず電磁接触器のコイルがONとなっていないのは制御回路が動作していないということなので、まず1番に確認することが制御回路のCP(サーキットプロテクタ)に電圧があるかどうか確認していきます。

下記のような簡単なフローチャートを使って原因を特定していくとわかりやすいですよ。

このように電磁接触器のコイルが動作していない場合、まずは制御回路に電圧がちゃんときているかの確認からしていきましょう。

関連記事:『制御盤の仕組み!動力回路と制御回路の違いとは?』

実際トラブルとなった原因は何?

上記のフローチャートを使って確認していくと最初のCP(サーキットプロテクタ)の電圧がAC100VないといけないのがAC40Vほどしか電圧がありませんでした。

次に電源を供給しているブレーカの1次側を確認してもAC40Vしかありませんでした。(この時ブレーカOFFの状態で測定)

結果、不具合になっている原因は『正常な電圧がきていない』のが動作しない原因となります。

このポンプの制御盤は下記のように分電盤より電源が供給されています。

関連記事:『電気はどのように送られてくるの?配電盤と分電盤、制御盤の違いについて紹介

要するに分電盤からポンプの制御盤までの配線途中で何かしらの原因で『電圧降下』が起こっているということです。

電圧降下の原因は端子台の緩み配線が断線しかかっている状態の時によくなることが多いので電源線を確認していった結果、電線の被覆がかなり経年劣化していて『半断線』していました。

では原因が分かったのでこれからどのように修理するかについて説明していきたいと思います。
あと電圧降下についてよく分からない方は下記の記事参考にしてみてくださいね。

関連記事:『電圧降下とは何?原因や対策など実際の現場で起こった事例も交えて説明!』

修理方法の説明

電源線の修理方法は下記3点です。

・電源線を交換する

・途中で電線をつなぎ直す(必ずBOX内で接続)

・電源線に使っていない余りがある場合は不具合がある線と振り替える

この中で私がおこなった修理方法は使用していた電源線が4芯だったので余りが1本あり、また半断線している線も1本だったため、正常な線と半断線した線を振り替えて使用しました。

ですが、これは応急的修理で、経年劣化している場合は『電源線の交換』が必要不可欠です。

ですので後日、生産に影響がない時に電源線を交換しました。

経年劣化がない場合はボックス内で接続するのもいいですが、振り替えて使用できるならその方が簡単で停止時間も短く済むのでいいですよ。

すぐに電源線を交換するのが一番いいですが、交換の場合は電線の準備、また交換中は制御盤を停止しなければいけないのでそれだけ手間と時間がかかってしまいます。
ですのでこのように応急的に動くようにだけして、後日交換するようにしましょう。

関連記事:『【低圧活線作業】ブレーカー交換作業方法』

まとめ

✔制御回路が何も動作していない場合

①制御電圧の確認⇒②スタート(起動)ボタンの接点(開閉状態)の確認⇒③停止ボタンの接点(閉状態)の確認

✔電源線の不具合を確認した場合

・電源線を交換する

・途中で電線をつなぎ直す(必ずBOX内で接続)

・電源線に使っていない余りがある場合は不具合がある線と振り替える

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