【第2種電気工事士】配電方式の単相2線式、単相3線式、三相3線式とは?初心者にもわかりやすく紹介!

2024年3月11日

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配電方式は電気の勉強を最初に始めた時に学習するかと思いますが、分かりづらいですよね。

私も特に最初は学習してもどのように電気が流れて電気を供給していっているのかあまりよく分かりませんでした。

今回は初心者でも分かりやすく、単相2線式、単相3線式、三相3線式について説明していきたいと思います。

これから電気工事士取得を考えている方におすすめ

単相2線式(1Φ2W)とは

【単相2線式(1Φ2W)】

電圧線1本、接地された無電圧の線1本の計2本1組の引き込み線で引き込まれる単相交流のこと

単相2線式は1980年代までの一般家庭で配電されることが多かったが、100V固定で30Aまでしか利用できない、また負荷が大きくなると電圧降下も大きくなってしまうなどの特徴があるため、90年代以降では単相3線式で引き込みされていることが多い

下記が単相2線式の配電方式です。

現在一般家庭で単相2線式で引き込まれている所はほとんどないかと思います。
使用できる電圧は100Vしか使用できないので200V用のエアコンなどは使えません。
この単相2線式での電流の流れ方としては電圧線(非接地側)に100Vと接地された無電圧の線(接地側のアース線)が0Vとなるので電位差が発生し、負荷に電流が流れます。
電流や電圧、抵抗についてよく分からない方は下記の記事参考にしてみてくださいね。

参考記事:『電気を理解するには最も基本的な電圧、電流、抵抗の理解が必要不可欠。分かりやすく解説!』

単相3線式(1Φ3W)とは

【単相3線式(1Φ3W)】

一般家庭でもっとも普及している配電方式で3本1組の引き込み線で引き込まれる単相交流のこと

単相3線式は黒、白、赤の3色の場合、白色は『中性線』と呼ばれ、大地と接続されたアース線(接地側)のことで、黒と赤は電圧線(非接地側)となります。

黒と白100V赤と白100V赤と黒200Vの電圧がそれぞれかかっていて、100Vと200V両方の電圧を60Aまで使用することができます。

下記が単相3線式の配電方式です。

単相3線式では100V機器のすべてが中性線(接地側)を介して供給されているのが分かると思います。
この時にもし中性線(接地側)が欠相してしまうと100V機器に200Vの電圧がかかる恐れがあります。
注意点として、中性線(接地線)はヒューズを入れずに必ず銅バーで直結するようにしてください。
詳しく理解したい方は下記参考にしてみてくださいね。

関連記事:『【第2種電気工事士】単相3線式で中性線が欠相(断線)すると電圧、電流値はどうなるの?詳しく説明!』

三相3線式(3Φ3W)とは

【三相3線式】

三相交流電力を3本の電線・ケーブルを用いて供給する配電方式のこと

三相3線式は主として、三相誘導電動機(三相モータ)に用いられる回路で、工場などの動力負荷はこの方式となっています。

単相3線式と比べると、大きな施設や機械などに利用され、使える電圧も200Vのみとなっています。

下記が三相3線式の配電方式です。

この三相3線式は電線2本を接続すると単相200Vを使用することができ、電線3本を使用するとモータの電源(三相200V)として使用できます。
ですので三相3線式(三相200V)はモータに特化した方式とも言えます。
実際に使用する場合はスター(Y)結線やデルタ(△)結線を使用します。
このスター結線やデルタ結線について詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてくださいね。

関連記事:『スターデルタ始動方法とは何?使用時の注意点』

まとめ

分かりましたか?今回のことをもう1度簡単に説明しておきますね。

・一般家庭で使われているのは『単相3線式』(60Aまで)が最も使用されていて、『単相2線式』での引き込みはほとんどない。

・工場などで使われているのは『三相3線式』で単相200Vと三相200Vが使用することができ、三相200Vはモータに特化した方式となっている。

配電方式は基本部分でとても重要なのでしっかり覚えるようにしてくださいね。

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