電気を理解するには最も基本的な電圧、電流、抵抗の理解が必要不可欠。分かりやすく解説!

2024年1月22日

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これから電気の仕事を始めようとしている方はまず電気の基本となる電圧、電流、抵抗を理解しなくてはいけません。

基礎を理解せずに次々進んで行くと段々とわからなくなってしまいます。

この基本的な部分を理解する事で応用にも対応できるようになるのでしっかり覚えておきましょう。

今回はこの電圧、電流、抵抗について分かりやすく解説していきたいと思います。

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電圧、電流、抵抗とは

【電圧】

2点間の電位差のことで、単位は『V(ボルト)』で表す。

例えば一般家庭であれば100V(非接地側)と0V(接地側)の間には電圧の差(電位差)があるので電圧が発生する。

【電流】

電流はその電圧によって流れた電気の量のことで単位は『A(アンペア)』で表す。

例えば大きな段差がある川があるとします。この段差の高さが電圧となり、段差があることで水も流れます。この水の量が電流となります。

【抵抗】

電流の流れにくさを表した数値のことで単位は『Ω(オーム)』で表す。

例えば100Ωと200Ωの抵抗だと大きい200Ωの方が電流が流れにくくなります。

電圧、電流、抵抗を組み合わせた回路が下記のようになります。

まず電流を流すにはオームの法則からも分かるように『抵抗』『電圧』どちらか1個でもなくなると電流は流れません。

ですので電圧をかけても抵抗がないと全く流れないのです。

わかりやすく言うと車のバッテリーは直流電源なので上記のような回路となります。

抵抗が車のランプだと思えば分かりやすいかと思います。

ランプの抵抗がないと電流が流れないのです。

一連の流れとしては電位差により電圧が発生し、その電位差により+から-方向に電流が流れることでランプなどの抵抗負荷が点灯します。
電圧、電流、抵抗の関係はこのようになっているのでしっかり覚えておきましょう。

関連記事:『電圧降下とは何?原因や対策など実際の現場で起こった事例も交えて説明!』

直列回路

抵抗の直列回路は下記のような回路となります。

各抵抗をこのように直列に接続すると各抵抗にかかる電圧はV₁=IR₁、V₂=IR₂、V₃=IR₃となります。

直列回路の場合はVとRどちらも足したものとなり、結果、V=V₁+V₂+V₃となり、合成抵抗もR=R₁+R₂+R₃となります。

直列回路の電流は各抵抗それぞれ同じ値となり、式としてはI=V/RなのでI=V/R=V₁+V₂+V₃/R₁+R₂+R₃となります。

直列回路の場合電圧は各抵抗にかかる電圧をそれぞれ足していくと電源電圧となり、電流は各抵抗それぞれに同じ電流が流れると覚えておいてください。
基本を覚えておけばあとは当てはめると答えが出るので、まずはしっかり基本部分理解してくださいね。
ちなみに使用例としてトラックの場合12Vのバッテリーを2個直列に接続しているので2個足すことで24Vの電源として使用しています。
直列にすると電圧が足されるのです。

関連記事:『【第2種電気工事士】直列回路と並列回路の違いとは?合成抵抗、分圧、分流についても解説』

並列回路

抵抗の直並列回路は下記のようになります。

並列回路の場合は各抵抗に電圧Vがそのままかかるので各抵抗に流れる電流はI₁=V/R₁、I₂=V/R₂、I₃=V/R₃となる。

全電流I=I₁+I₂+I₃より

I=V/R₁+V/R₂+V/R₃=V(1/R₁+1/R₂+1/R₃)

合成抵抗をRとすると、次の式となる。

R=V/I=V/V(1/R₁+1/R₂+1/R₃)=1/1/R₁+1/R₂+1/R₃

となり各抵抗値の逆数の和の逆数に等しい。

途中の式も大事ですが、公式をしっかり覚えておきましょう。
抵抗が2個の場合はR=R₁R₂/R₁+R₂
抵抗が3個の場合はR=1/1/R₁+1/R₂+1/R₃
並列の場合はこの公式を覚えておけば問題ないですよ。

関連記事:『【第2種電気工事士】三相交流回路スター(Y)とデルタ(△)での電圧・電流・電力はどうなる?わかりやすく解説!』

直並列回路

抵抗の直並列回路は下記のようになります。

並列回路は抵抗が2つなので公式を使って合成抵抗R₁₂=R₁R₂/R₁+R₂

R₁₂が並列の合成抵抗なので回路全体の合成抵抗はR=R₁₂+R₃となります。

直並列回路の場合最初に分流で電流値が分かれるが、並列のあとはまた合流するので元の電流値Iに戻るので覚えておいてくださいね。

関連記事:『電力、電力量、熱量とは?違いについてもしっかり覚えよう!』

公式まとめ

【直列回路の場合】

合成抵抗:R=R₁+R₂+R₃ 

電源電圧:V=V₁+V₂+V₃

【並列回路の場合】

合成抵抗(3個の場合):R=1/1/R₁+1/R₂+1/R₃

合成抵抗(2個の場合):R=R₁R₂/R₁+R₂

電源電圧:V=V₁=V₂=V₃

電圧、電流、抵抗の意味はなんとなく分かりましたでしょうか?
直列回路と並列回路を使い分けられるようにこの公式をしっかり覚えてくださいね。

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