シーケンス制御の基本回路はAND回路とOR回路とNOT回路の3つ!?詳しく解説!

2022年6月30日

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シーケンス制御回路を始めて学ぶ時には回路がたくさん組まれている図面などを見て難しそうだと思う方多いですよね。

私も最初にシーケンス制御回路を見た時に難しそうだな~と思いました。

ですが、シーケンス制御回路はAND回路、OR回路、NOT回路という3つの回路を基本としていて、これらを組み合わせることで機械を制御しています。

今回はこの3つの回路について詳しく解説していきたいと思います。

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AND回路(論理積回路)

【AND回路】

2個以上ある入力が全て1の時、出力も1になる回路

※ON状態を『1』、OFF状態を『0』

AND回路を押しボタンスイッチ(BS)1,2と出力ランプ(L)を使って表した回路と真理値表は下記のようになります。

※真理値表・・・入力と出力の関係を表にしたもの

【動作説明】

・押しボタンスイッチ(BS)1、2を両方押した時だけランプが点灯し、押しボタンスイッチ(BS)1、2を個別で押してもランプ(L)は点灯しない。

シーケンス制御でAND回路はどういう時に使用するかと言うと、例えば生産工程だと、『加工完了信号』、『搬出準備OK信号』、『後工程の受け入れOK信号』などすべての条件がONした時に初めて搬出動作開始となります。
このような時にAND回路はよく使用されていますよ。

関連記事:『PLCの基本命令PLS(パルス)とPLF(パルフ)の使い方!実際のラダー例も交えて紹介』

OR回路(論理和回路)

【OR回路】

2個以上ある入力に1つでも1がある時、出力が1になる回路

OR回路を押しボタンスイッチ(BS)1,2と出力ランプ(L)を使って表した回路と真理値表は下記のようになります。

【動作説明】

・押しボタンスイッチ(BS)1又は2を押すとランプが点灯し、押しボタンスイッチ(BS)1、2同時に両方押した時もランプ(L)は点灯する。

このOR回路でよく使用されている例としては、押しボタンなどを離れた場所でも同じように動作させたい時にはこのOR回路をよく使用していますよ。
条件としては近くでONか離れた場所でONさせるかどちらか片方をONさせれば動作します。

関連記事:『工場の機械制御によく使われている『PLC(シーケンサー)』とは何?PLCが学べる参考書も紹介!』

NOT回路(論理否定回路)

【NOT回路】

入力がONの時は出力がOFFとなり、入力がOFFの時は出力がONになる回路

NOT回路を押しボタンスイッチ(BS)1と電磁リレーR及び出力ランプ(L)を使って表した回路と真理値表は下記のようになります。

【動作説明】

・押しボタンスイッチ(BS)1を押すと電磁リレーRがONとなりリレーのb接点が開となりランプは消灯する。

・押しボタンスイッチ(BS)1を押していない時は電磁リレーRもOFFとなり、ランプは点灯する。

NOT回路は停止回路などでよく使用されています。
例えば、自己保持回路などを使用した時、停止がないとずっと動作したままになってしまいますよね。
そのような時にこのNOT回路を使用しますよ。
自己保持回路がよく分からない方は下記の記事参考にしてくださいね。

関連記事:『シーケンス制御の基本初心者向けに電気エンジニアが解説』

まとめ

シーケンス制御回路はこの『3つの回路』を組み合わせることで、より複雑な回路を組んでいきます。

他にも『NAND回路(AND回路とNOT回路の組み合わせ)』、『NOR回路(OR回路とNOT回路の組み合わせ)』がありますが、これもそれぞれこの3つを組み合わせた回路となっています。

まずは、この基本的な回路をしっかり覚えるようにしておいてくださいね。

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