絶縁テープの巻き方と実際の使用例!
絶縁テープは電気配線をする場合によく使用しますが、最初は絶縁テープの巻き方についてどのように巻いたらいいか迷う方も多いかと思います。
しっかりした方法で巻いておかないと感電や漏電などの発生原因となるので気をつけなければいけません。
このような不具合を発生させないようにするために今回は絶縁テープの巻き方と実際の使用例などについて説明していきたいと思います。
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絶縁テープとは
絶縁テープを電線に巻いておくことで通電しても電気を通さず感電や漏電などの発生を防止することができます。
しかし、上手く絶縁テープが巻けていないと心線が出てしまったり、時間が経過後に絶縁テープが剥がれてしまい感電、漏電、最悪火災の発生原因となってしまいます。
そのようなことにならないようにしっかり巻いておく必要があるわけです。
漏電などが発生して、確認すると結局絶縁テープが剥がれていただけの場合もあります。
漏電が発生すると調査に時間がかかってしまうのでこのような不具合とならないようにしましょう。
・関連記事『電気の不具合でよく起こる短絡や地絡、漏電、の違いとは?』
絶縁テープの巻き方
絶縁テープは下記のように巻いていきます。
巻く回数は太さにもよりますが、基本は半幅以上重ねて2回以上巻くようにし、また巻いた後に端子部分が出ていないかなどよく確認するようにしてください。
絶縁テープ処理をする場面はたくさんあるのでこのようにしっかり巻くようにしましょう。
ではどのような時に絶縁テープを使用するのか紹介していきたいと思います。
・関連記事『端子台の接触不良で電線が焦げるのはなぜ?接触面積、接触抵抗、発熱の関係について解説!』
どのような時に絶縁テープを使用するの?
・電線同士をリングスリーブや直線スリーブなどで圧着した場合
リングスリーブや直線スリーブで圧着した場合は端子部分が出ているので絶縁テープで圧着部分が出ないように巻いておく。
・ブレーカやモータなどの交換で端子より電線を取り外した場合
活線作業はもちろんのこと電源を遮断していても誰かが確認をせずに通電させてしまったり、端子部分が他の通電箇所に接触してしまう可能性もあるので必ず1本づつ絶縁テープを巻いておき交換作業をする。
この時に注意しておきたいことが、電線をすべてまとめて絶縁テープで巻いてしまうと間違えて通電させた場合に短絡となり、大変危険です。
そのようなことにならないように必ず1本づつ絶縁テープを巻くようにしましょう。
・多芯ケーブルで配線時に使用しない(余った)電線、または撤去等で使用しなくなった電線がある場合
そのままにしておくと何かの拍子に制御盤内の端子に当たってしまい、漏電、短絡などの災害となってしまう可能性もあるので使用しない電線は必ず絶縁テープで巻いておく。
使用していない電線なのでまとめて絶縁テープを巻いていても問題ありません。
・電線の被覆が破れ心線が見えている場合
電線の心線が見えている場合は感電や漏電の原因となるので絶縁テープで補修をしておく。
しかし、心線に傷がついていたり、断線している場合は絶縁テープでの補修はできないので電線を交換するようにしましょう。
・プラスドライバーなどを使い狭い場所で端子より電線を取り外す場合(通電している箇所が周りに多い等)
作業場所が狭く、プラスドライバーなどの鉄部分が露出していて通電箇所に接触する可能性がある場合は絶縁テープを巻いておく。
私も最初の頃に端子台より電線を取り外していた時にドライバーの鉄部分が通電箇所に接触してしまい、火花が発生したことがあります。
狭い場所で通電箇所に接触する可能性がある場合にはこのように絶縁テープを巻いておきましょう。
まとめ
✔絶縁テープとは
電気を通さないテープのことで主に電線に巻いたり、配線の補修などに使用する
✔絶縁テープの使用例
・電線同士をリングスリーブや直線スリーブなどで圧着した場合
・ブレーカやモータなどの交換で端子より電線を取り外した場合
・多芯ケーブルで配線時に使用しない(余った)電線、または撤去等で使用しなくなった電線がある場合
・電線の被覆が破れ心線が見えている場合
・プラスドライバーなどを使い狭い場所で端子より電線を取り外す場合(鉄など電気が流れやすい物が周りに多い等)
以上。
配線に慣れてくると中には絶縁テープを巻かずに配線をそのまま床に転がしている人もいます。
何かの拍子に接触して感電、漏電、短絡などが起こる原因となってしまう事もあるのでしっかり巻くようにしましょう。
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