マイクロスイッチとリミットスイッチは違うの?特徴、使用例、記号について
工場などの生産設備の自動制御にはマイクロスイッチやリミットスイッチがよく使われていますが、この2つの違いなどあまり気にしていない方も多いのではないでしょうか。
また、実際マイクロスイッチやリミットスイッチの不良でトラブルとなることも多いので特徴などをしっかり理解しておきましょう。
今回はマイクロスイッチとリミットスイッチは違うの?また使用例、特徴、記号などについても説明していきたいと思います。
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マイクロスイッチとは?
アクチュエーターにはピン型やヒンジ・レバー型などの種類があり、用途により使い分けます。
接点は板ばねの作用で瞬時に切替わる構造となっています。
また、3つの端子『共通端子COM(Common)』、『メーク接点にはNO(Normally Open)』、『ブレーク接点にはNC(Normally Close)』それぞれの接点を介することでON、OFFの切換えを行います。
使い方としてはアクチュエーターの種類により検出する方向や適性な位置、動作限度位置があり、正しく使用しないと早期破損の原因となるので注意するようにしましょう。
関連記事:『シーケンス制御で使用するa接点、b接点、c接点とは?違いや記号についても詳しく説明!』
リミットスイッチとマイクロスイッチの違い
リミットスイッチはマイクロスイッチを樹脂や金属のケースに組み込んだものなので粉塵、水、油がある場所で使うことができます。
ですので基本、マイクロスイッチとリミットスイッチは使い方や、図記号なども上記のように同じとなりますが、『構造と使用場所』が違ってくるのでしっかり覚えておきましょう。
この2つの使い方など特に違いはないのがわかったかと思います。
では次に使用例について紹介していきますね。
関連記事:『【シーケンス制御の基本】有接点リレーと無接点リレーの違いとは?わかりやすく解説!』
使用例について
工場の生産ラインでよく使われているリミットスイッチを使った使用例です。
【動作説明】
右移動の場合
⇒ブロックが右移動を行い右端LS(リミットスイッチ)がONするとブロックを検出し、右端の位置でモーター停止。
左移動の場合
⇒ブロックが左移動を行い左端LS(リミットスイッチ)がONするとブロックを検出し、左端の位置でモーター停止。
その他、モーターの動作範囲を超えた時に異常停止とする『オーバーラン』としてもよく使用されます。
ちなみに停止にする場合にはブレーク(b)接点を使用します。
なぜかというとメーク(a)接点だと配線途中に断線などがある場合にはONとならないのがわかるかと思います。
詳しく下記記事に書いているので参考にしてみてくださいね。
関連記事:『非常停止回路はb接点を使う!?その理由は?シーケンス図とラダー図を使って紹介!』
まとめ
✔マイクロスイッチ
接点のわずかな動きで物体の位置などを検出する小型のスイッチのこと
✔リミットスイッチ
マイクロスイッチを堅牢なケースに封入したスイッチのこと
✔マイクロスイッチとリミットスイッチの違い
使い方や図記号などは同じで『構造と使用場所』が違う
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