分解や整備に合いマークが必要?使用例について
メンテナンスの仕事に就いた頃は分解時に職場の先輩などからよく『合いマークはしたか?』と言われていました。
しかし、最初の頃は合いマークなどと言う言葉もわからず、またそのマークはどのようにしたらいいかもまったくわからない状態だったのを覚えています。
今回、そもそも合いマークとはどんなものなのか。また実際に機械保全作業ではどのような場面で合いマークが必要になるのか説明していきたいと思います。
⇒機械保全について私が参考にしたものを『【実践向け】機械の保守・保全作業が学べるおすすめの本』で紹介しているのでぜひこちらもご覧ください。
合いマークとは
【合いマーク】
分解や整備をした際に元の位置がわかるようにした印のことでまた、他にもボルトの増し締め完了確認とその後の緩みを目視で確認するための印のこともいう。
合いマークは分解や整備をした際の位置確認、またボルトの増し締め完了、その後の緩みなどを確認するためによく現場では合いマークを付けています。
特に分解する場合などは元の位置がわかるように合いマークを付ける癖をつけておいた方がいいかもしれません。
よく最初の頃にあるのが合いマークを付けずに分解してしまい、元の位置に戻そうとしてもその位置に戻すことができなくなる場合が多々あります。
特に少しでも元の位置よりズレた場合に不具合を引き起こしてしまうような箇所などでは注意が必要です。
またボルトを増し締めした際に合いマークを付けておき、増し締め完了確認とその後の点検で緩みがないか確認する時にも合いマークを付けていることが多いです。
微調整などで位置を変える場合でも合いマークをしておかないと元の位置がわからなくなるので位置を少し変える時でも印を付けるようにしておきましょう。
関連記事:『ボルトに入れる平ワッシャーやスプリングワッシャーの役割とは?順番もある?わかりやすく解説!』
合いマークの使用例①
上記のように2つの母材を分解する場合に線をマーキングしておくことで左右のズレがわかりやすくなります。
また、同じような箇所を分解する場合には線の数を増やすことで組み付け部分を間違えにくくなるかと思います。
他にもよく似た同じような形をした物を分解する場合には組み合わせをわかりやすくするために『刻印』や『数字』などを使うこともありますよ。
関連記事:『スピコンのメータインとメータアウト動作について』
合いマーク使用例②
ボルトを増し締めをした際に上記のように合いマークを付けておくことで増し締め完了確認、またボルトがその後に緩んだかどうかを目視で確認することができます。
特に精度が求められるような機械だとボルトの緩みで位置が変わってしまい精度が出ない等の不具合が発生する可能性があるので合いマークを忘れないようにしましょう。
また、分解作業などで一度ボルトを取り外した場合は合いマーク位置が合わなくなるのでわかりやすいように色を変えるなどして再度合いマークを付けるようにしてください。
狭く工具も入りづらい場所の点検など合いマークによる目視で緩みがあるかの確認ができるので点検の際にはかなり役立ちますよ。
また増し締め完了した意味でもあるので増し締め後の合いマークを忘れないようにしましょう。
関連記事:『ローラーチェーンでのジョイントクリップ方向に注意する!』
まとめ
✔合いマーク
分解や整備をした際に元の位置がわかるようにした印のことでまた、他にもボルトの増し締め完了確認とその後の緩みを目視で確認するための印のこともいう。
✔合いマークはなぜ必要か
・分解や整備をする際に母材同士の位置確認のため
・よく似た同じような形をした物を分解する場合には組み合わせをわかりやすくするため
・ボルトの増し締め完了確認と緩み確認のため
こちらも一緒にチェック↓