機械設備でよく使う鉄の種類SS材、SC材、SUS材の違いとは?使い分けについて

2023年3月26日

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工場の機械設備に使われている材料にはその用途に合わせて材料を使い分けているのはご存じでしょうか。

水がかかり腐食しやすい場所や衝撃により破断となってしまう箇所などで何も考えずに同じ材料を使っているとトラブルの原因となってしまいます。

そうならないようにその環境に応じて適正な材料を選定しなければいけません。

今回は鉄の種類、【SS材】【SC材】【SUS材】の違いや使い分けについて紹介していきたいと思います。

⇒機械保全について私が参考にしたものを『【実践向け】機械の保守・保全作業が学べるおすすめの本』で紹介しているのでぜひこちらもご覧ください。

SS材

【SS材(一般構造用圧延鋼材)】

Steel(鋼)Structure(構造)の略で『一般構造用圧延鋼材』という種類で広く一般的に使用されている鋼材のこと(炭素鋼)

SS材は一般的に使用されている鋼材で、特にSS400は鋼板、棒鋼、形鋼、平鋼など種類が豊富で比較的安価で加工性も高いので扱いやすい鋼材と言えます。

私の工場で何か製作する場合にはこのSS400を使用することが多いです。

また、穴加工、曲げ加工など簡単にできる反面、低炭素(0.15%~0.2%前後の炭素量)の軟鋼となるので焼入処理による強度を高めることができません。

焼入処理は炭素量がおおむね0.3%以上で安定した硬度が得られるので強度が必要となる場合には違う種類の選定が必要となります。

私が製作する場合でも大体がSS400を使い、硬さや耐食性が必要な場合には違う種類の材料を選定するようにしていますよ。

関連記事:『ボルトに入れる平ワッシャーやスプリングワッシャーの役割とは?順番もある?わかりやすく解説!』

SC材とは

【SC材(機械構造用炭素鋼鋼材)】

Steel(鋼)Carbon(炭素)の略で『機械構造用炭素鋼鋼材』という機械などの部品に使われる鋼材のこと(炭素鋼)

SC材はSS材に比べて炭素量が多く(0.6%以下)、加工に適した硬さとなります。

その中でも特によく使われるのが0.45%の炭素が含まれたS45Cです。

品質が高く、またある程度硬さもあるのですが、焼き入れによりさらに硬度も高くすることができます。

よく現場でS45Cを使用する時は硬さが必要とする場合で例えば軸やボルトなど負荷がかかりよく折損する箇所などにはSS400からS45Cに変更するなど試してみてもいいかと思います。

しかし、SC材はSS材に比べて高価となるので負荷が軽い場合にはSS材を使用するなどその状況により使い分けをするようにしましょう。

S45Cは炭素量が多く、溶接する際には熱により焼きが入り、脆くなってしまうのであまり溶接向きの素材ではないので覚えておいてくださいね。

関連記事:『ボルトやナットの緩み防止でよく使用されるダブルナット、Uナット、ネジロックについて』

SUS材とは

【SUS材(ステンレス鋼)】

規格で炭素含有量1.2%以下、クロム含有量10.5%以上を含み腐食に対する耐食性を持つ合金鋼のこと(合金鋼)

炭素は耐食性を落とすので炭素量が少なく、クロムは耐食性が高くなるのでクロムの量が多くなります。

【特徴】

耐食性・・・鉄に含まれているクロムが酸化し、薄い皮膜(不動態皮膜)を形成することでサビの発生を防ぐことができる。

耐熱性・・・500℃前後までなら問題なく使用できる。

強度がある・・・炭素を加えているため、一般的な鉄より強度がある。

熱伝導率が低い・・・熱が伝わりにくい、逃がしにくいなどの特徴があり、保温する水筒などに使われている。

JIS規格ではステンレス鋼の材料記号は『SUS(Steel Special Use Stainless)』と書き、Stainlessとは錆びないという意味です。

よくステンレスを使う時は屋外に設置する場合、水がかかる場所などで使用します。

また、屋外で使用するボルトなどもステンレスボルトにしておかないとボルトが錆びてしまいそこからステンレス材料自体も錆びてしまう現象『もらい錆び』の原因となってしまうので注意が必要です。

上記のようにステンレス材料は強度が強く、熱伝導率が低いなどの特徴があるが、これらの特徴により曲げ加工や穴あけ加工など加工が難しい金属としても知られています。

特にステンレスに穴加工する場合には大変で、何個もドリルのキリをダメにしてしまう人もよくいます。

そうならないようによく切れるキリを使用、高温とならない(熱がこもらない)ように回転数を遅くするなど穴加工時には工夫が必要となります。

ステンレスは『錆びにくい』材料で、塩分や水が付着している状態、もらい錆びなど条件により錆びてしまいます。そうならないようにウエスなどで拭く、錆やすいものと長時間接触させないようにするなど注意するようにしましょう。

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まとめ

✔SS材(一般構造用圧延鋼材)

・価格は安い

・加工性が高い

・低炭素(0.15%~0.2%前後の炭素量)の軟鋼

・焼入処理ができない

✔SC材(機械構造用炭素鋼鋼材)

・価格は高い(SS材より高い)

・加工に適した硬さ(SS材より硬い)

・炭素量が多い(0.6%以下)

・焼き入れ処理ができる

✔SUS材(ステンレス鋼)

・価格は高い(SS材、SC材より高い)

・加工が難しい

・炭素含有量1.2%以下、クロム含有量10.5%以上

・強度がある

・耐食性、耐熱性がある

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Posted by ネバヤン