【第2種電気工事士】三相交流回路スター(Y)とデルタ(△)での電圧・電流・電力はどうなる?わかりやすく解説!

2024年3月11日

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三相交流回路のスター(Y)結線とデルタ(△)結線に関する問題は試験に必ず出題されます。

私も最初の頃、いまいち理解できなかったですね。

ですので今回はこのスター(Y)結線とデルタ(△)結線について電圧・電流・電力はどのようになるのかわかりやすく解説していきたいと思います。

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スター(Y)結線とデルタ(△)結線とは

スター(Y)結線は下記のようになります。

デルタ(△)結線は下記のようになります。

・相電圧・・・各相と大地間の電圧

・線間電圧・・・導体間の電圧

・相電流・・・各相に流れる電流

・線間電流・・・電線に流れている電流

スター(Y)結線は『星形結線』デルタ(△)結線は『三角結線』ともいうので覚えておいてくださいね。
ではこの2つで電圧と電流にどのような違いがあるか説明していきたいと思います。

関連記事:『スターデルタ始動方法とは何?使用時での注意点』

スター(Y)結線での電圧、電流の関係

スター(Y)結線の場合での相電圧、線間電圧、相電流,線電流の関係は下記のようになります。

三相の場合は『√3』と覚えておけば大丈夫ですよ。

これはスター(Y)の場合、線間電圧は相電圧に比べて『位相が30度進み』、大きさは『相電圧の√3倍』となっているためです。

わかりやすいよう下記にスター(Y)結線の問題を紹介しておきます。

この問題の場合、先ほどの式『線間電圧=√3相電圧』より⇒相電圧=200/√3=115.5[v]

『相電流=線電流』より⇒抵抗R=相電圧/相電流=115.5/17.3=6.7[Ω]となる。

スター(Y)結線では線間電圧と相電圧に位相差ができることに注意してくださいね。

関連記事:『スターデルタモータ回転数上がらない!?過負荷多発?故障箇所見つけ方』

デルタ(△)結線での電圧、電流の関係

デルタ(△)結線の場合での相電圧、線間電圧、相電流,線電流の関係は下記のようになります。

デルタ(△)の場合は線電流は相電流に比べて『位相が30度遅れ』、大きさは『相電流の√3倍』となっています。

下記がデルタ(△)結線に関する問題となります。

デルタ(△)結線の式『線電流=√3×相電流』『線間電圧=相電圧』

上の式より、相電流=相電圧/負荷=200/10=20[A]

I=√3×20=およそ35[A]となる。

デルタ(△)結線の場合は線電流と相電流に位相差ができます。
このようにY結線と△結線はどっちに位相差ができるか覚えておくとわかりやすいと思いますよ。

関連記事:『【第2種電気工事士】配電方式の単相2線式、単相3線式、三相3線式とは?初心者にもわかりやすく紹介!』

三相電力の求め方

三相電力を求める時の式が下記となります。

三相電力はY結線・△結線関係なく『P=√3×VIcosθ[W]』で求められます。

この時注意したいのが、V⇒線間電圧、I⇒電流なので間違わないようにしてくださいね。

下記が三相電力に関する問題となります。

線間電圧V=√3×相電圧VYより相電圧=線間電圧V/√3=210/√3=121[V]

相電流=121/12=10[A]

抵抗値と相電流が与えられている場合、P=3RIで求められるので

P=3×12×10²=3600[W]となる。

三相電力の式に出てくる力率についてわからない方は下記の記事に詳しく載せているので参考にしてみてくださいね。

関連記事:『【電験3種】有効電力、無効電力、皮相電力とは?また力率についてもわかりやすく解説』

まとめ

✔スター(Y)結線での電圧、電流の関係

線間電圧V=√3×相電圧VY[V]

線電流I=相電流IY[A]

線間電圧は相電圧に比べて『位相が30度進み』、大きさは『相電圧の√3倍』

✔デルタ(△)結線での電圧、電流の関係

線間電圧V=相電圧V[V]

線電流I=√3×相電流I[A]

線電流は相電流に比べて『位相が30度遅れ』、大きさは『相電流の√3倍』

✔三相電力の求め方

・Y結線・△結線に関係なく、次式が成立する。

三相電力 P=√3VIcosθ[w]

三相電力量 W=√3VIcosθt×10⁻³[kWh]

・抵抗値と相電流が与えられている場合

P=3RI=3RI△²[W]

・負荷が抵抗のみの場合、力率cosθ=1

P=√3VI[W]

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