第1種と第2種電気工事士の作業範囲とは?他にも認定と特種電気工事がある?この4つの違いについて解説!
第1種と第2種電気工事士で作業できる範囲が違うのでしっかり覚えて違反とならないようにしてください。
他に認定電気工事従事者と特種電気工事資格者というものがあるのですが知ってますか?
何となくは分かるが、詳しくは把握していない方も多いのではないかと思います。
ですので今回は電気工事の作業を行うのに違反とならないよう、この4つの違いについて解説していきたいと思います。
各資格の作業範囲
それぞれの作業範囲をまとめたものが下記となります。
資格の作業範囲を分けると上記のようになりますが、この一般用電気工作物と自家用電気工作物の違いについて分からない方もいると思うので簡単に説明しておきますね。
【一般用電気工作物】
一般家庭などにある比較的規模の小さい電気工作物のこと(受電電圧600V以下)
【自家用電気工作物】
大きい商店や工場などにある比較的規模の大きい電気工作物のこと(受電電圧600Vを超える)
※600Vを超えない低圧受電の場合でも小出力発電以外の発電設備がある場合は自家用電気工作物となる
作業範囲のまとめたものを載せましたが分かりましたか?
これだけではなかなか理解できないと思うのでこの4つの資格について順番に説明していきますね。
第2種電気工事士の作業範囲
【第2種電気工事士の作業範囲】
一般用電気工作物(600V以下で受電する電気設備等)
第2種電気工事士は600V以下の低圧となるので一般家庭のコンセントやスイッチの増設などの作業する場合はこの資格が必要となります。
電気を初めて学ぶ場合に、この第2種電気工事士取得を目指す方が多いかと思います。
第2種電気工事士について詳しく知りたい方は下記参考にしてみてくださいね。
関連記事:『簡単に取得できる!?第2種電気工事士取得をおすすめする理由』
第1種電気工事士の作業範囲
【第1種電気工事士の作業範囲】
・自家用電気工作物(最大電力500kW未満)の需要設備の電気工事
・一般用電気工作物(600V以下で受電する電気設備等)
第1種電気工事士は自家用電気工作物(500kW未満)のネオン工事と予備発電装置以外すべての工事ができることが分かるかと思います。
ちなみに自家用電気工作物500kW以上の場合は『電気主任技術者』の監督の元であれば作業は資格を持っていない人でもできるそうです。
ですが何かあった場合電気主任技術者の責任となるので資格を持っていない人には基本作業させません。
ですので結果第2種or第1種電気工事士の資格を持っている方が作業すると思いますよ。
関連記事:『第1種電気工事士の筆記試験は難しいの?勉強方法教えます!』
認定電気工事従事者の作業範囲
【認定電気工事従事者の作業範囲】
自家用電気工作物(500kW未満)の内、電圧が600V以下で使用する電気工事(簡易電気工事)
【認定電気工事従事者の資格取得条件】
・『第2種電気工事士』と『電気主任技術者』の免状交付後、実務経験が3年以上の方
⇒申請だけで認定電気工事従事者の資格が取得できる。
・『第1種電気工事士』の合格した方(実務経験が足りずに免状交付を受けていない人)
⇒申請だけで認定電気工事従事者の資格が取得できる。
・『第2種電気工事士』と『電気主任技術者』の免状交付後、実務経験が3年未満の方
⇒認定電気工事従事者の講習(6時間)を受ければ資格が取得できる。
・『第2種電気工事士』と『電気主任技術者』の免状交付を受けていない方
⇒講習を修了しても認定証の交付が受けられない。(資格取得できない)
・『第1種電気工事士』の免状の交付(合格後5年間の実務経験が必要)されている方
⇒認定電気工事従事者の資格は必要ない。(作業範囲が同じ為)
前述の説明より自家用電気工作物(500kW未満)の600V以下(低圧)の簡易電気工事が行えるので認定電気工事従事者の資格は第2種電気工事士の工事範囲を広げられることが分かるかと思います。
申請や講習などで取得でき、また更新も必要ないので取得しておいた方がいいですよ。
関連記事:『電験3種取得はメリットだらけ!?おすすめする理由』
特種電気工事資格者の作業範囲
【特種電気工事資格者の作業範囲】
自家用電気工作物(500kW未満)の工事の内、ネオン工事と非常用予備発電装置に係る工事
特種電気工事資格者はネオン工事を行うには『ネオン工事資格者』と非常用予備発電工事を行うには『非常用予備発電装置工事資格者』とそれぞれ分かれており、このどちらも電気工事士の免状を持っていないと取得する事ができません。
また取得するには『認定講習を受ける』か『資格受験を受ける』かのどちらかとなります。
ネオン工事資格者は資格受験を受ければすぐに資格申請できますが、講習の場合はどちらも実務経験5年が必要です。
また非常用予備発電装置工事資格者の資格受験の場合は5年以上の実務経験がないと受験できません。
ですので特にその仕事に携わってなければ取得しなくてもいいと思いますよ。
まとめ
今回の記事内容をまとめておきます。
【各資格の作業範囲まとめ】
・第2種電気工事士・・・一般用電気工作物(600V以下で受電する電気設備等)
・第1種電気工事士・・・自家用電気工作物(最大電力500kW未満)の需要設備の電気工事と一般用電気工作物(600V以下で受電する電気設備等)
・認定電気工事従事者・・・自家用電気工作物(500kW未満)の内、電圧が600V以下で使用する電気工事(簡易電気工事)
・特種電気工事資格者・・・自家用電気工作物(500kW未満)の工事の内、ネオン工事と非常用予備発電装置に係る工事
以上。各資格の作業範囲はこのように決められているので違反とならないようにしっかり覚えておいてくださいね。
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