『シーケンス制御の基本』を初心者向けに電気エンジニアが解説!

2023年3月17日

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自動機械を動かす場合に必要な知識はまずこのシーケンス制御を覚えなくてはいけません。

このシーケンス制御は自動機械の基本となる部分です。

最初はシーケンス制御回路図など、慣れていないので理解しにくいと思いますが、段々やっていく内に理解できるので安心してください。

シーケンス制御は覚えると転職の際にも有利なのでしっかり覚えてくださいね。

今回は初心者向けにシーケンス制御の基本についてわかりやすく解説していきたいと思います。

⇒PLCやシーケンス制御、電気保全について私が実際使用して学んだものを『電気エンジニアが教える!技術を学べるおすすめ参考書』で紹介しているのでこちらもぜひご覧ください。

シーケンス制御とは

定められた順序に従って動作をしていくような制御を『シーケンス制御』と言います。

分かりやすい例としては以下3点です。

【シーケンス制御(例)】

・信号機で赤色→青色→黄色の順にランプを点灯さしている

・エレベータで1階のボタンを押すと1階まで降りてきて停止してドアを開ける

・工場の生産ラインの自動機械

接点の基本

シーケンス制御において接点は最も基本となる部分なのでしっかり覚えてくださいね。

下記が接点の基本となります。

この接点については下記の記事でもっと詳しく説明しているのでぜひ参考にしてみてくださいね。

参考記事:『シーケンス制御で使用するa接点、b接点、c接点とは?違いや記号についても詳しく説明!』

シーケンス図で使用される文字記号

シーケンス図には一般に『JEM規格』に定められた文字記号が使われています。

最初にシーケンス図を見た時に文字記号がたくさん使われていて、まず何がなんなのか分かりづらいと思うので主に使用されているものを簡単に紹介しますね。

【文字記号】

M・・・電動機(Motor)

F・・・ヒューズ(Fuse)

CB・・・遮断器(Circuit-Breaker)

BS・・・ボタンスイッチ(Button Switch)

LS・・・リミットスイッチ(Limit Switch)

PHOS・・・光電スイッチ(Photoelectric Switch)

FLTS・・・フロートスイッチ(Float Switch)

KS・・・ナイフスイッチ(Knife Switch)

MCCB・・・配線用遮断器(Molded-Case Circuit-Breaker)

ELCB・・・漏電遮断器(Earth Leakage Circuit-Breaker)

MC・・・電磁接触器(Electromagnetic Contactor)

MS・・・電磁開閉器(Electromagnetic Switch)

R・・・電磁リレー、電磁継電器(Relay)

THR・・・サーマルリレー、熱電継電器(Thermal Relay)

AXR・・・補助リレー(Auxiliary relay)

TLR・・・タイマ、限時継電器(TimeーLag Relay)

VM・・・電圧計(Voltmeter)

AM・・・電流計(Ammeter)

WM・・・電力計(Wattmeter)

VR・・・可変抵抗器(Variable Resistor)

BZ・・・ブザー(Buzzer)

RL・・・赤色表示灯(Signal Lamp Red)

GL・・・緑色表示灯(Signal Lamp Green)

ST・・・始動(Start)

STP・・・停止(Stop)

参考記事:『シーケンス制御回路で主によく使われる旧JIS(図記号)と新JIS(図記号)をわかりやすく紹介!』

シーケンス図の書き方

下記のような回路がシーケンス図となります。

このシーケンス図の説明としては、まず上下2本の線が母線(電源線)となります。
この母線が上図だと『AC200V』から電源をもらっていますが、これを『DC24』で使用したい場合などは『パワーサプライ』という物を使用してAC200→DC24Vに変圧して使用します。
センサーなど使用する場合はAC200Vだとなかなかない為DC24Vに変圧する必要があるので覚えておいてください。
あとシーケンス図には横書きと縦書きがあるのですが、どちらで書いても大丈夫ですよ。
横書きや縦書き、読み方については下記の記事に詳しく載せているのでぜひ参考にしてみてくださいね。

関連記事:『シーケンス図(制御回路)の読み方と動作について初心者向けに基礎から解説!』

自己保持回路

上記で説明したシーケンス回路だと押しボタンを押したままにしておかないとランプは点灯しません。

ずっとボタンを押したままでは不便なのでこれを1回押しただけでずっとランプを点灯させたい場合には下記のような制御回路としなければいけません。

下記のような制御回路を『自己保持回路』といいます。

シーケンス図に自己保持回路は必ず必要となり、この自己保持回路を組み合わせる事で複雑な回路を組むことができるのでしっかり覚えておきましょう。
自己保持回路については下記の記事に詳しく載せているのでぜひ参考にしてみてくださいね。

参考記事:『【シーケンス制御の基本】自己保持回路とは何?動作順序をつくるには組み合わせるだけ!?初心者向けに解説!』

まとめ

シーケンス制御が苦手な方でもまずはこの基本部分をしっかり覚えてください。

シーケンス制御は複雑そうに見えても大体この自己保持回路を組み合わせている回路が多いかと思います。

基本をしっかり覚える事で、より難しい回路が理解できるようになりますよ。

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