有接点オートスイッチが反応しない?原因は?

2023年3月7日

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シリンダーの位置検出する際にオートスイッチ(AS)が使われているのをよく見ることがあるかと思います。

オートスイッチには『有接点タイプ』『無接点タイプ』の2つがあり、今回はPLCに入力している2線式の有接点オートスイッチで反応しなくなるトラブルが発生しました。

今回発生したトラブルとなった原因、またどのように特定していったのかを紹介していきたいと思います。

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オートスイッチとは

有接点オートスイッチはシリンダーの中のマグネットにより接点が閉となりON信号を送る役割があります。

シリンダーの前進端、後退端を確認する場合などによく使用されます。

このオートスイッチはシリンダーの位置検出に必ず必要ですが、トラブルとなることも多くなぜ反応しなくなったのかをしっかり確認していかなければいけません。
まずトラブルとなった状況を説明していきたいと思います。

関連記事:『エアシリンダーが突然動作しなくなった!原因は?』

トラブルとなった状況説明

【トラブル状況説明】

・作業が完了してシリンダーが戻った時にオートスイッチが反応しない

・シリンダーは複数あり、他のシリンダーにもオートスイッチが取りついてある

・空気圧(エアー)、等に問題はなく正常

このようなトラブルとなり動作しなくなった場合にはまずどのような状況でトラブルとなったのかをよく確認をして、考えられる原因を探っていきます。

考えられる原因とは?

【確認ポイント】

①シリンダーの位置は正常か

⇒よくあるのがシリンダーがゴミ等でしっかり戻りきっていない場合があるので可動部分をよく確認をする。

②直列接続の場合、他のシリンダーに問題はないか

⇒シリンダーが複数あり、直列(AND)接続になっている場合は他のシリンダーの状態でオートスイッチが反応してない時もあるので確認をする。

関連記事:『シーケンス制御の基本回路はAND回路とOR回路とNOT回路の3つ!?詳しく解説!』

オートスイッチの配線に断線、接続不良などないか

⇒オートスイッチの配線が断線、また他に接続箇所のピン端子などが抜けているだけの場合もあるのでよく配線を確認する。

オートスイッチが正常に動作しているか

⇒そもそも有接点の場合はオートスイッチの接点が動作不良となっている場合もよくあるので確認をする。

有接点のオートスイッチが反応しない場合はこの4つの原因がまず考えられるので確認してみてくださいね。

関連記事:『【シーケンス制御の基本】有接点リレーと無接点リレーの違いとは?わかりやすく解説!』

トラブル調査結果と対策

【トラブル調査結果】

トラブル原因の調査結果としては配線が直列接続になっていて他のシリンダーのオートスイッチ接点不良により反応していなかった。

オートスイッチが直列接続になっている場合は他のシリンダーの状態も確認しないといけないので特定するには時間がかかってしまいます。

対策としては直列接続をやめてシリンダー1か所に1本づつ電源を供給するようにし、また有接点の場合は接点不良となりやすので寿命が長く、またメカ的な接点がない『無接点タイプ』に変更しました。

このようにすることで接点不良によるトラブル、また発生しても特定しやすくしました。

直列接続の場合は修理するのに時間がかかってしまうので私の場合はとりあえず応急的にジャンパー線で一時的にショートカット接続し、後で修理対応する方法などよく使います。

関連記事:『PLCの入力ユニットと出力ユニットへの接続方法や種類についてわかりやすく説明!』

まとめ

✔オートスイッチ(AS)

ピストンに内蔵されているマグネットによって動作するピストン位置検出センサーのこと

✔オートスイッチが反応しない場合の確認ポイント

①シリンダーの位置は正常か

②直列接続の場合、他のシリンダーに問題はないか

③オートスイッチの配線に断線、接続不良などないか

④オートスイッチが正常に動作しているか

以上。

オートスイッチが反応しないトラブルはよくあり、最初は焦るかと思いますが、焦ると余計に考えられなくなってしまいます。

考えられる原因は他にもたくさんあると思いますが、まずはこの4つをしっかり確認してみてくださいね。

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