生産設備でセンサーの誤動作多発?異常となりライントラブル発生!その原因とは!?
生産設備で欠かすことのできないセンサですが、先日センサによるトラブルで生産ラインを止めてしまいました。
原因を掴むまでに時間がかかってしまいましたね。
生産ラインは止めてしまうと作業者の作業が止まってしまうので会社としてはかなりの損失になってしまいます。
ですので今回はこのセンサによるトラブルとして詳しく紹介していくので参考にしてみてくださいね。
⇒PLCやシーケンス制御、電気保全について私が実際使用して学んだものを『電気エンジニアが教える!技術を学べるおすすめ参考書』で紹介しているのでこちらもぜひご覧ください。
正常時の動作説明
【動作説明(正常時】
①材料が搬入してセンサ(X1)がONするとCV1が停止となる。
②後工程に材料が何もなければ、CV1が運転となり搬出開始となる。
③センサ(X2)がONになるとCV2が運転となりセンサ(X1)がOFFになるとCV1が停止になる。
④センサ(X2)がON⇒OFFでCV2が停止となり、CV2に搬入完了となる。
⑤CV2に搬入完了後リフターが上昇端まで上昇開始となる。
⑥リフターが上昇完了すると、CV2からCV3へ搬出開始となる。
⇒センサーについて知りたい方は『工場の生産ラインで必ず使用されている『センサ』について使い方や配線など基本を解説!』を参考にしてくださいね。
トラブル発生時の状況説明
【トラブル発生状況説明】
・センサ(X1)がONでCV1が停止となり、CV2に材料が無いのでCV2に搬入開始しようとしたところリフターがいきなり上昇し、材料がリフターに衝突した。
【発生頻度】
・トラブルの発生頻度としては毎回トラブルになるのではなく何回かに1回トラブル発生となる。
トラブル箇所の原因を特定するまでの手順
トラブル箇所の原因をなるべく早く特定できるかどうかで修理時間は大きく変わってきます。
ですので原因を特定するまでの時間がなるべく早くなるように下記3点紹介するので参考にしてみてくださいね。
①状況を確認して不具合箇所を判断
②不具合の可能性がある箇所の確認
③不具合の部品を交換後も直らない場合はさらに誤動作となる原因を追究
状況を確認して不具合箇所を判断
まずトラブル発生となる可能性がある事をいくつか抽出していきます。
この場合は下記2つが考えられます。
・リフター上昇の開始接点が誤動作を起こし、ONしていないのに開始となってしまう。
・搬入センサの誤動作によりリフターが上昇開始となる。
この2つでどっちが特に怪しいかを状況から判断します。
『センサ(X1)がONでCV1が停止』となり、この後にリフターが上昇となっています。
ということは、搬入しようとしたタイミングで上昇しているのでその時に何かしら不具合になっていると判断できますよね。
一応PLCに接続して確認してみても条件としてはセンサぐらいしかありませんでした。
ですのでまずは『搬入のセンサ』を疑ってください。
不具合の可能性がある箇所の確認
まずは搬入のセンサが不具合になっている可能性が高いので、センサを確認したところセンサは正常動作をしていました。
ここで正常に動作しているので不具合ではないと思うかもしれませんが、これは発生状況が毎回ではないと言う状況から普段は正常動作をしている可能性が高いです。
このような場合は普段正常動作をしているため、原因が特定しにくいのです。
この場合は『センサを交換』してみるしかありません。
なぜかというと中までばらして修理することは不可能だからです。
状況からセンサが一番怪しいと判断できているのであれば後は交換しかありません。
ですが、普通は交換したら不具合は起こらなくなるのですが、この時にはトラブル発生が直らなかったんですよね。
ですのでこれで少し時間がかかってしまいました。
その状況など下記で説明していきますね。
不具合の部品を交換後も直らない場合はさらに誤動作となる原因を追究
交換後もさらに誤動作となる場合はセンサが誤動作する原因をさらに追究していきます。
この場合センサも交換したのでそれ以外に誤動作する要因として下記2点が考えられます。
・適正な電圧がかかっているかどうかの確認
・配線がどこかで挟んだりしていないかの確認
この2つをさらに確認してみたところ電圧はきちんと『DC24V』ありました。
後は配線が怪しいので確認していくとなんと配線ボックスの蓋にセンサの電線が挟んでありました。
一応下記にセンサの挟んだ箇所を載せておきますね。
この場合、DC24Vの電源側だと短絡となりブレーカが落ちるのですが、0V(青)と出力(黒)を挟んでいたのでそれが短絡になると『入力がON』となります。
この線が短絡になったりならなかったりするのでたまに誤動作となりトラブル発生の原因となっていたわけですね。
まとめ
トラブル時はまずは原因をしっかり追究してください。
原因を追究していないのにこの部品が悪いと決めつけて交換してしまうと、時間もかかり、余計に焦ってしまいます。
まずは確実に『この原因でトラブルになっている』というのを見極めるのが最も最短で修理ができる方法だと思いますよ。
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