【第2種電気工事士】直列回路と並列回路の違いとは?合成抵抗、分圧、分流についても解説
第2種電気工事士を取得する場合にこの直列回路と並列回路は最も基礎的な部分となり、電気を理解する上で必ず必要となってきます。
また直列回路と並列回路で合成抵抗、分圧、分流はどのようになるか?についてもそれぞれの違いについてわかりやすく解説していきたいと思います。
直列回路とは
【直列回路】
2つ以上の抵抗(豆電球など)を1列につないだもの
直列回路を電池と豆電球で表すと下記のようになります。
豆電球と電池で表すと、豆電球が『抵抗R(Ω)』となり、電池が『電圧V(v)』となります。
この電圧(電位差)があって初めて『電流I(A)』が流れます。
直列回路はこのように豆電球で言うと、2つ以上1列につないだ時だけ『点灯』となり、どちらか片方の豆電球を外すと点灯せずに『消灯』となります。
では直列回路での合成抵抗、分圧、分流はどうなっていくか説明していきますね。
直列回路での合成抵抗、分圧、分流について
合成抵抗、分圧、分流については下記のようになります。
【分圧】
この各負荷にかかる電圧V₁とV₂のことを『分圧』と言い、全電圧VはV₁とV₂を足したものとなる。⇒V=V₁+V₂
各電圧を求める場合は下記の『分圧の公式』を使って求めます。
【合成抵抗】
回路全体の抵抗のことで直列の場合はR₁とR₂を足したものが合成抵抗R₀となる。⇒R₀=R₁+R₂
【分流なし】
直列回路の場合はどの地点でも同じ大きさの電流となる。
直列回路の場合はこのように電圧が『分圧』されるので気をつけないといけないことが、負荷によって使用電圧範囲が決まっているため、負荷をたくさん直列に接続するとそれだけ1つの負荷に印加される電圧が低くなってしまいます。
その場合負荷によっては機能しなかったり、豆電球であれば暗くなっていったりするので直列で接続する場合十分注意してくださいね。
並列回路とは
【並列回路】
抵抗(豆電球など)が枝分かれすることで電流が分岐していく回路
並列回路を電池と豆電球で表すと下記のようになります。
並列回路では豆電球の場合、片方の豆電球を取り外しても、もう片方の豆電球が電源とつながるので『点灯』となります。
では並列回路での合成抵抗、分圧、分流はどうなっていくか説明していきますね。
並列回路での合成抵抗、分圧、分流について
合成抵抗、分圧、分流については下記のようになります。
【分流】
各負荷に流れる電流I₁とI₂を『分流』と言い、R₁に流れる電流I₁とR₂に流れる電流I₂を足すと分岐前の電流Iとなる。⇒I=I₁+I₂
各抵抗に流れる電流は下記の『分流の公式』を使います。
【合成抵抗】
合成抵抗は『全体の抵抗の逆数は各抵抗にかかる抵抗の逆数を足したものに等しい』と言うルールがあるので下記の合成を求める公式を利用して求めます。
【分圧なし】
並列回路の場合各負荷にかかる電圧はすべて等しい
並列回路はこのように電流が分岐して『分流』となります。
注意点としては並列につなぐ数が多ければ多いほど分岐前の電流の大きさが大きくなっていくので注意が必要です。
ですので乾電池ですと寿命が早くなってしまう特徴がありますよ。
まとめ
【直列回路】
合成抵抗・・・各負荷抵抗を足したものが合成抵抗
分圧・・・各負荷にかかる電圧を足したものが電源電圧
分流・・・どの地点でも同じ大きさの電流(分流しない)
【並列回路】
合成抵抗・・・全体の抵抗の逆数は各抵抗にかかる抵抗の逆数を足したものに等しい
分圧・・・各負荷にかかる電圧は電源電圧と同じ(分圧しない)
分流・・・各負荷に流れる電流を足したものが分岐前の電流
直列回路と並列回路の合成抵抗、分流、分圧は電気を知る上でとても重要なので覚えておいてくださいね。
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