渡り配線をしてブレーカを増設する場合は電線の太さに注意?
ブレーカを増設する場合に渡り配線をすることがあるかと思います。
何も考えずに渡り配線をしてしまうと電線の許容電流を超えてしまう危険もあり、最悪被覆が溶け火災の原因となってしまいます。
そのような不具合が発生しないように渡り配線をする場合にはしっかり問題がないことを確認して増設するようにしましょう。
今回はブレーカを渡り配線で増設する場合の電線の太さについて説明していきたいと思います。
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渡り配線とは
渡り配線とは分岐配線のことで渡り線とも言います。
下記が渡り配線となります。
他にもコンセントやスイッチ、またリレーなどでも渡り線を使いますが、リレーでは渡り配線をすると配線スペースが狭い為渡りバーを使うことが多いです。
このように渡り配線をすることで電源を供給することができ、機器を増設することができます。
しかし、コンセントやブレーカなどを渡り配線で増設する場合にはブレーカの容量が決まっているので注意しなければいけません。
コンセントやブレーカを増設するということはそれだけ負荷電流も増えてしまうので気をつけましょう。
関連記事:『一般家庭の分岐回路とは?許容電流や電線の太さについてもわかりやすく説明!』
渡り配線でブレーカを増設する時の電線の太さについて
例えば下記をご覧ください。
メインブレーカの2次側よりKIVの2sqの電線を使用してブレーカを2個接続しているとします。
この状態から渡り配線でもう1個10Aのブレーカを増設するとどうでしょうか。
渡り配線で増設した場合は下記のようになります。
①の電線には増設したことにより30Aを超える負荷電流に耐えられる電線を使用しなければいけません。
2sqのKIVの許容電流は27Aとなり超えてしまうので太さを3.5sq(許容電流37A)に変更する必要があります。
②は20A超える負荷電流、③は10A超える負荷電流に耐えられる電線を使用するので2sqのままで大丈夫です。
また、③は10Aを超える負荷電流なので1.25sq(許容電流19A)でも問題ありません。
何も考えずに隣りのブレーカより渡り配線をすると大元の電線の許容電流を超えていた、なんてこともあるのでよく確認して渡り配線するようにしてくださいね。
関連記事:『電線の種類やサイズの選び方!またブレーカ容量の決め方など詳しく説明!』
大元の電線サイズを変えずに増設する方法
大元の電線サイズをそのままの太さで増設する場合には下記のようにします。
メインブレーカ(MCCB0)の2次側より配線すれば①~③まで2sqで配線することができます。
もちろん②、③は10Aを超えた許容電流でいいのでコスト的には1.25sqの方がいいですが後で追加したい、わかりやすく大元の電線と同じにしたい場合などには2sqでもいいかと思います。
このようにメインブレーカより配線することで既存の電線に負荷電流が増える事がないのでそのままの太さの電線で大丈夫です。
まとめ
✔渡り配線
・分岐配線のことで渡り線とも呼ばれる。
✔渡り配線をする場合には大元の電線に流れる負荷電流が増えるので大元の電線の太さに注意する。
✔既存の電線に負荷電流を増やさずに増設したい場合にはメインブレーカ2次側より配線をする。
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