電験3種と第2種電気工事士の違いや先に取得するならどっちがおすすめ?
これから電気関係の仕事に就きたい人や勤め始めたばかりの人はより理解を深める為に資格の取得を考えるかと思います。
その時にこの『電験3種』と『第2種電気工事士』があり、どちらを先に取得しようか迷いますよね。
今回はまず電験3種と第2種電気工事士の違いやまた、先に取得するならどっちの方がおすすめなのか説明していきたいと思います。
【独学で取得したい方】
電験3種について
【電験3種】
発電所や変電所、工場、ビルなどの受変電設備や電気設備の工事、維持及び運用に関する保安の監督をするために必要な資格で『第3種電気主任技術者試験』という国家資格の略称のこと
電気主任技術者は取り扱う電圧の種類により下記のように第1種、第2種、第3種とわけられています。
・第1種電気主任技術者・・・全ての事業用電気工作物
・第2種電気主任技術者・・・電圧17万ボルト未満の事業用電気工作物
・第3種電気主任技術者・・・電圧5万ボルト未満の事業用電気工作物(出力5000KW以上の発電所を除く)
この3種類とも資格制限などはなく誰でも受験ができ、まずは『第3種電気主任技術者』の取得を目指す方が多いですが、この第3種電気主任技術者でも難易度が高く合格率もかなり低い資格となっています。
しかし、技術者の高齢化等により将来的な人材不足となっている理由から2022年度より電験3種の有資格者確保に向け受験を年1回から年2回に変更となっているので取得しやすくなったのではないかと思います。
私が受験した時は年1回で大変でしたが、現在は年2回と少しは取得しやすくなっているかと思うのでぜひ挑戦してみてくださいね。
関連記事:『電験3種取得はメリットだらけ!?おすすめする理由』
第2種電気工事士について
【第2種電気工事士】
住宅や小規模な店舗、工場などの電気工事を行う際に必要な国家資格のこと
電気工事士も作業範囲により第2種、第1種と分けられています。
・第2種電気工事士・・・一般住宅や店舗などの600V以下で受電する設備の工事に従事することができる。
・第1種電気工事士・・・第2種電気工事士の範囲に加えて最大電力500kw未満の工場やビルなどの工事に従事することができる。
試験は年2回実施されていて筆記試験と実技試験の両方合格しなければいけません。
まずは最初に第2種電気工事士取得を目指す方が多いです。
このように電気主任技術者は『保安の監督』をするための資格と電気工事士は『電気工事を行う』ための資格と大きく違うわけです。
関連記事:『第2種電気工事士の筆記試験はそんなに難しくない!?おすすめの勉強方法!』
電験3種と第2種電気工事士どっちを先に取得した方がいいの?
どっちを先に取得するかは人それぞれ違うと思いますが、両方取得している私からするとやはりその時の環境や状況でどちらを先に取得するかを考えた方がいいかと思います。
例えば特に何も電気のことがわからない方だとまず電験3種の勉強をしても言葉の意味から調べていくことになり挫折しやすくなってしまうので『第2種電気工事士』からの取得がおすすめです。
しかし、逆にある程度電気系の学歴や職歴がある方、また、取得後に実務経験を積める環境の方であれば先に『電験3種』からの取得を目指してもいいかもしれません。
理由は電験3種の免状を取得していれば申請をすると第1種電気工事士と第2種電気工事士の筆記試験が免除となります。
他にも取得後の実務経験により第1種電気工事士免許を取得することができるメリットがあります。
ちなみに私は電気のことが最初全くわからなかったので第2種電気工事士から取得し、次に電験3種の順番で取得していきました。
まとめ
✔電験3種
発電所や変電所、工場、ビルなどの受変電設備や電気設備の工事、維持及び運用に関する保安の監督をするために必要な資格で『第3種電気主任技術者試験』という国家資格の略称のこと
✔第2種電気工事士
住宅や小規模な店舗、工場などの電気工事を行う際に必要な国家資格のこと
✔電験3種と第2種電気工事士の違い
・電気主任技術者は『保安の監督』をするための資格
・電気工事士は『電気工事を行う』ための資格
✔電験3種と第2種電気工事士先に取得するならどっちがおすすめ?
・何も電気のことがわからない、これから学ぶ人
⇒第2種電気工事士からの取得がおすすめ
・電気系の学歴や職歴がある、また実務経験が積める環境の人
⇒電験3種からの取得がおすすめ
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