電気はどのように送られてくるの?配電盤と分電盤、制御盤の違いについても分かりやすく説明!

2023年8月26日

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配電盤、分電盤、制御盤の違いは分かるでしょうか。

特に電気の勉強を始めたばかりだと分かりにくい方も多いのではないかと思います。

3つともよく似ているので区別がつきにくいですが、この3つにはそれぞれ役割があり、どれも電気を流すには必ず必要となってきます。

今回はこの3つの盤について初めてでも理解できるように、また電気はどのように送られてくるかについても分かりやすく説明していきたいと思います。

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発電所~制御盤までの電気が送られてくる流れを簡単に説明(工場の場合)

下記が制御盤まで電気が送られてくる流れとなります。(工場の場合)

・中規模の工場の場合、このように発電所で作られた電気が各変電所(超高圧変電所や一次変電所、中間変電所、配電用変電所)を通り、高圧(6600V)まで下げられる⇒配電盤分電盤制御盤の順番となっています。

※ここでは中規模の工場を例に説明しています。大規模な工場の場合は高圧の7000V以下ではなく特別高圧7000V超となります。

・一般家庭の場合は電柱の高圧線(6600V)で送電され、この線から変圧器(トランス)を通り、一般家庭の分電盤に送られています。

このように水力発電所、火力発電所、原子力発電所などから高い電圧が送電され、各変電所を通り電圧が下げられていき最後に配電用変電所で高圧(6600V)まで引き下げられます。
その高圧(6600V)が大きなビルや中規模工場などへ配電されていきます。
ではこれから変電所から送られてきた高圧(6600V)が配電盤に送られてどうなっていくか説明しますね。

配電盤とは

【配電盤】

発電所から送られてくる高圧の電気を低圧に変圧して、分電盤等へ電気を配る盤のこと

【配電盤の役割】

中規模工場を例にするとまず高圧(6600V)で受電します。

ですがこの高圧(6600V)のままだと工場で使えませんよね。

ですので高圧(6600V)を『200Vや100V』に電圧を下げるのに変圧器(トランス)を使用します。

その変圧器で下げられた電圧を各分電盤へ送っていきます。

配電盤は要するに『高圧受電設備(キュービクル)』と言われるものです。
このキュービクルを管理するのに『電験3種』と言う資格が必要となってくるわけですね。
このキュービクルを所有する事業所はその保安点検が電気事業法で規定されています。
電験3種について詳しく知りたい方は下記の記事参考にしてくださいね。

関連記事:『電験3種取得はメリットだらけ!?おすすめする理由』

分電盤とは

【分電盤】

配電盤から送られてくる電気を各機器(コンセントや照明、モータなど)に分配する盤のこと

【分電盤の役割】

工場の場合、分電盤は配電盤より下げられた電圧(100Vや200V)を各箇所に分配して工場を動かしています。

一般家庭で言うと、ブレーカがたくさん入ったボックスが分電盤のことで、この分電盤より各部屋のコンセントや照明、浴室につながっています。

また、分電盤内のブレーカで過負荷や漏電した場合、遮断する機能も備えられていて、電気を扱う場合には必ず必要となります。

ちなみに工場の場合配電盤より送られてくる電圧は単相3線式や三相3線式などに変圧して送られてきます。
100Vコンセントなどは単相3線式を使用し、モータなどは三相3線式の使用となっているので分配する場合にはその負荷に合った配電方式を使用してくださいね。
配電方式について詳しく知りたい方は下記参考にしてくださいね。

関連記事:『【第2種電気工事士】配電方式の単相2線式、単相3線式、三相3線式とは?初心者にもわかりやすく紹介!』

制御盤とは

【制御盤】

機械や装置などを制御する盤のこと

【制御盤の役割】

制御盤は工場でモータやポンプ、電磁弁、PLC(シーケンサ)、インバータなど様々なものを制御する盤のことで、製品をその寸法に加工したり、運んだりします。

自動制御とは機器が自動的に動作することで身近でいうと信号機や洗濯機、エアコンなどが自動制御されているので分かりやすいかと思います。

制御盤内でもブレーカを設置していて、過負荷や漏電時でも遮断するようになっています。
大きさはその動かす機械により変わり、大きいものだと配電盤や分電盤ぐらいあります。
間違えやすいので中身をよく見て確認してくださいね。

関連記事:『シーケンス制御の基本初心者向けに電気エンジニアが解説』

まとめ

電気はこのように電圧を下げながら高圧(6600V)を中規模な工場では配電盤まで、一般家庭なら電柱の変圧器(トランス)まで送電され、この高圧を使用できる電圧(200Vや100V)に変圧して使用しています。

どうですか?高圧に関しては少し難しかったかもしれませんが、もっと詳しく勉強したい方はぜひ難関と言われる電験3種の挑戦を考えてみてもいいかもしれませんね。

これから電験3種取得を考えている方におすすめ

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