PLCの転送命令MOV(P)とは?回路には必須!?修理にも役に立つ使い方の説明
PLCの回路を確認した時にこのMOV(P)命令をよく使われているのが分かると思います。
最初はこのMOV(P)命令の説明を読んでもよく分かりませんでした。
ですが回路を組んでいく内に段々と分かるようになってきて意外に修理などにも使ったりしますからね。
今回はこの転送命令MOVについて説明していきたいと思います。
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MOV命令とMOVP命令とは
【MOV命令とは】
変化するデータを常時読み出す時に使用
【MOVP命令とは】
データの設定、異常発生時のデータの読出しなど瞬間の転送で使用
下記がMOV命令とMOVP命令のタイミングチャートです。
MOV(P)転送命令使用例の紹介
・『タイマ』を使用した転送命令
・『カウンタ』を使用した転送命令
『タイマ』を使用した転送命令
タイマを使ったMOV(P)命令は下記のようになります。
【動作説明】
①何も押していない状態ではT0がONとなりタイマ値が進む。
②X0をONにするとパルスで1スキャンM10がONとなるのでT0がOFFとなりタイマ値がリセットされる。
③X1をONにするとT0の現在値がデータレジスタD0に格納(2進数)される。
変化するデータを常時、読み出す時には『MOV』命令を使います。
データなどの読み出しなど、瞬間の転送には『MOVP』命令を使用しますよ。
『カウンタ』を使用した転送命令
タイマーを使ったMOV(P)命令は下記のようになります。
【動作説明】
①X0をONするごとにC10がカウントアップをする。
②X1をONにするとC10の現在値がリセットされる。
③X2をONにすると1スキャンだけC10の現在値がデータレジスタD1に格納(2進数)される
ちなみにC10の現在地は『2進数』でデーターレジスタに格納されていますよ。
ですのでK100などの10進数は自動的に2進数に変換されます。
一括モニタという機能があるので確認すればよく分かると思いますよ。
2進数や10進数よく分からない方は下記に説明載せているので参考にしてくださいね。
2進数や10進数について分からない方はコチラ↓↓
修理の時にもMOV命令が使える
私が修理の時にこのMOV命令をよく使う事があります。
一瞬どこかの入力がONとなり異常が出ている場合などでは一瞬なのでどの入力が不具合を起こしているかたくさんある場合は判断が難しいです。
そんな時にはこのMOV命令で仕掛けておくと分かりやすいですよ。
やり方は下記のような回路です。
【動作説明】
・X0、X1、X2がONするとデータレジスタD0にK1~K3が格納される。
このように回路を仕掛けておくと異常が出た場合データレジスタにK1~K3のどれかが格納されるので一瞬でもどの入力がONしたか分かりますよね。
モニタをしてみてもどれか分からない場合はこのように仕掛けると判断しやすいと思いますよ。
まとめ
MOV(P)はその工程ごとにデータを転送する時によく使用されています。
転送命令を何個も使用している場合はデータがどのように転送されているか分かりにくい為その時にはPLCの『一括モニタ』で格納状態を確認すればよく理解できると思いますよ。
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