工場の機械制御によく使われている『PLC(シーケンサー)』とは何?PLCが学べる参考書も紹介!

2023年3月22日

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PLC(シーケンサー)って工場に勤めている人なら何となく聞いた事があるかと思います。

しかし、実際PLC(シーケンサー)がどんな働きをしているか、また使い方などなかなか最初は理解しにくいですよね。

今回はこのPLC(シーケンサー)とはどんなものなのか。また、どのように使われているかについて分かりやすく説明していきたいと思います。

⇒PLCやシーケンス制御、電気保全について私が実際使用して学んだものを『電気エンジニアが教える!技術を学べるおすすめ参考書』で紹介しているのでこちらもぜひご覧ください。

PLCとは?

【PLC(シーケンサ)】

シーケンス制御専用の工業用コンピュータで機械を自動的に制御する機器のこと

これまでのリレーシーケンス制御で使われていたリレー、タイマー、カウンタなどの機能が装置の中に組み込まれたもので入力により入ってきた信号をこのPLCの中で処理を行い、その演算結果を出力して動作を行うものです。

要するにリレーシーケンス制御ではたくさんのリレーを使用して制御を組んでいきますが、このPLCを使えばリレーに配線をしなくてもこのPLCの中でできるのです。
ですので省配線となり、また実際に配線などもしていないので修正なども簡単にできるので大変便利ですよ。

参考記事:『リレー仕組み徹底解説!基本動作教えます』

PLCの種類

PLCの種類は下記のような代表的な2つのタイプに分かれます。

オールインワンタイプ・・・演算、入出力、電源などのブロックが1つにまとめられていて主に小規模な制御で使用されます。

ビルドアップタイプ・・・制御規模に合わせて各ブロックを組み合わせていき、主に中規模以上の制御で使用されます。

オールインワンタイプは単体の機械でデータのやりとりがない場合によく使われています。
逆にビルドアップタイプは大きな生産ラインで前後や全体のデータのやりとりを行ったりする時にはこのタイプを使用してますよ。

関連記事:『【三菱】PLCのデータレジスタ(D)とは何?いろいろな使い方をラダー図を使って紹介!』

PLCの構成

PLCの構成は下記のようになっています。

簡単に言えば入力により信号をもらってそれをPLCの中で制御し、その結果を出力側に出して動作させます。
PLCはこのように入力と出力があり、まずは最初に入力が何点いるか?また出力は何点になるか?をよく確認してどの大きさのPLCにするか決めないといけません。

参考記事:『センサ出力のNPNとPNPの違いは?他にもシンク、ソースって何?またPLC接続方法についても詳しく解説!』

PLCの配線はどのように接続するの?

・入力側の配線方法

・出力側の配線方法

入力側の配線方法

COMと入力端子間は必ず無電圧としてください。
スイッチなど入力が何かしらの不具合でONしない場合はこのCOMと入力端子間を短絡すれば入力がONになるはずです。
短絡してもONにならない場合はシーケンサー側に不具合がある可能性が高いですね。

出力側の配線方法

出力側で注意しないといけないのがトランジスタ出力です。
上記はリレー出力なので各コモンAC200V、DC24Vなど使い分けができますが、トランジスタ出力ではDC5V~30Vまでしか扱えないのでトランジスタ出力の配線する際には注意してくださいね。

関連記事:『PLCの入力ユニットと出力ユニットへの接続方法や種類についてわかりやすく説明!』

シーケンス図からラダー図へ

リレーシーケンスの接続図としてシーケンス図を用いたが、PLCではラダー図を使って回路を作成していきます。

下記がシーケンス図とラダー図の違いです。

実際パソコンでソフトを使用して下記のようにラダー図作成していきます。

参考記事:『シーケンス制御の基本初心者向けに電気エンジニアが解説』

PLCを学ぶのにおすすめ参考書

PLCを学ぶにはぜひこの『定石集』シリーズ3冊をすべて読んだ方がいいですよ。
内容が初心者~中級者までとても分かりやすく学べると思います。
PLCはかなり苦手な方などにも抵抗なく読んでいけます。
立体的で分かりやすく載せていて、この機械ではどのように制御を組んでいけばいいかなど細かく書かれているのでこれから学ぶ方や、PLCの仕事をしている方にも面白いと思うのでおすすめですよ。
『からくり設計』はまたシーケンスとは様変わりしていますが、機械をこのようにしたら動くなど制御をする際には機械などもしっかり理解していかなくてはいけません。
機械+制御両方学ぶ事で仕事の幅も広がると思いますよ。
3冊それぞれ特長があるのでぜひ読んでみてくださいね。

シーケンス制御プログラム定石集

シーケンス制御プログラム定石集Part2

『からくり設計』メカニズム定石集ーゼロからはじめる簡易自動化

まとめ

PLCは学べば学ぶほど奥が深いです。

複雑な動きをする機械の制御をする場合はその分ラダー図も長くなり、複雑な回路となっていきます。

ですが、基礎がしっかりできていればあとは経験を積む事で理解できるようになると思うのでまずは基礎をしっかり覚えるようにしましょう。

これから電験3種取得を考えている方におすすめ

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