【三菱】インバータの始動・停止方法は?また多段速指令についても紹介!
工場でインバータはモータの速度を調整したい場合や、省エネ対策としてもよく用いられると思います。
ですが、実際にインバータを使用したらなぜ動かないの?速度、高速にしているはずなのになぜ変わっていないの?って初めての方は迷いますよね。
今回はインバータの始動・停止方法や多段速指令について紹介していきたいと思います。
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インバータの運転方法
インバータの始動、停止、速度可変などの運転方法は大別して3つに分けられます。
・外部信号による運転
・操作パネルによるPU運転
・PU/外部併用による運転
外部信号による運転
下記が外部信号による運転の説明です。(Pr.79=0、2)
外部信号による運転は外部に始動用のスイッチや周波数設定器などを設けて、インバータの制御回路端子に接続して操作する場合に使用します。
これは外部による始動・停止、また運転中に外部のボリュームで周波数を設定して速度を調整することができるので頻繁にボリュームで速度調整したい時などには便利ですよ。
また外部のリレー接点を使っての速度変更もできます。
操作パネルによるPU運転
下記が操作パネルによるPU運転です。(Pr79=0、1)
この操作はとりあえず手動で動かしたい時などによく使用します。
パラメータ(Pr.79=0、1)の変更⇒周波数設定⇒RUNで動かすことができるので、すぐに動かしたい時には便利ですよ。
関連記事:『モータで使用するインバータとは何?インバータに関しての基礎をわかりやすく紹介!』
PU/外部併用による運転
下記がPU/外部併用による運転です。(Pr79=3、4)
私の職場ではこのPU/外部併用による運転がよく使用されていますよ。
PU周波数設定を行い、後は外部のリレー接点により始動・停止を行っています。
ではこれから外部のリレー接点を使って実際の運転・停止のやり方について説明していきたいと思います。
関連記事:『周波数の60Hzと50Hzの違いとは?またモータの電流値や回転速度、トルクはどうなるの?』
リレー接点による始動・停止方法
まず外部のリレー接点により運転・停止を行うので前述でも説明しましたが、外部による運転・停止となるようにPr79を変更しておいてください。
下記がリレー接点を使っての運転となります。
SDは接点入力コモンとなります。
ですのでリレー接点の片側に『SD端子』接続、もう片方に『STF端子』に接続すれば、あとはそのリレーがONとなれば正転開始となるわけですね。
関連記事:『工場の機械制御によく使われている『PLC(シーケンサー)』とは何?PLCが学べる参考書も紹介!』
多段速指令方法
下記が多段速指令での高速運転方法となります。
多段速指令(高速運転)の場合は上記のように『STF(正転始動)』と『RH(高速)』の両方を必ずONにさせる必要があります。
最初の時によくやってしまうのが、RH(高速)などの多段速指令だけをONにする方がけっこういるようなので気をつけてくださいね。
ちなみに高速RH、中速RM、低速RLの信号が同時にONした場合は低速の周波数設定が有効となりますよ。
その他の速度設定として最大17速まで設定ができるのでいろいろ試してみてくださいね。
まとめ
【運転方法】
・外部信号による運転(Pr.79=0、2)
・操作パネルによるPU運転(Pr79=0、1)
・PU/外部併用による運転(Pr79=3、4)
【多段速指令方法】
・『STF(正転始動)』と『RH(高速)』の両方を必ずON
・高速RH、中速RM、低速RLの信号が同時にONした場合は低速の周波数設定が有効
・速度設定として最大17速まで設定
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