空気圧力調整に必要な減圧弁(レギュレータ)とは?使い方にも注意!

2024年10月7日

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エアーシリンダなどを使っている機械で圧力を調整する場合、減圧弁(レギュレータ)を使用していることが多いかと思います。

減圧弁は空気圧力を調整するだけなので問題ないと思われますが、使い方によっては思わぬトラブル原因となる場合もあります。

今回は減圧弁(レギュレータ)の使い方や注意点などについて詳しく説明していきたいと思います。

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減圧弁(レギュレータ)とは

減圧弁は入ってくる圧力(1次側圧力)から出ていく圧力(2次側圧力)を低い圧力に調整する場合に使用します。

例えば圧力0.6MPaではワークを傷つけてしまう、強く押さえすぎてしまう時などには減圧弁を使用して0.4MPaまで落としたります。

また他にもコンプレッサーで送られてくる圧力はエアーの使用状況などにより変動することがあるので低い圧力に調整しておき圧力変動の影響を受けにくくすることで安定させる役割もあります。

その他スピードコントローラと減圧弁の使用用途について間違いやすいので気をつけるようにしてくださいね。
スピードコントローラ⇒流量(速度)の制御
減圧弁⇒圧力(力の強さ)の制御
間違いやすいので覚えておきましょう。

関連記事:『スピコンのメータインとメータアウト動作について』

減圧弁(レギュレータ)の圧力調整方法

圧力調整は上記のように行いますが、実際にシリンダーなどを動作させると設定した圧力が変わることもあるので何回か動作させた後、再度確認を行い、変わっているようであれば微調整するようにしましょう。

圧力調整が安定しない時は1次側と2次側を逆(矢印方向を逆)に接続してしまっていることがたまにあるのでよく矢印方向を確認して接続するようにしてくださいね。

関連記事:『エアシリンダーが突然動作しなくなった!原因は?』

減圧弁の逆流機能に注意

※逆流機能(チェック弁)付減圧弁・・・減圧弁とチェック弁を組み合わせたもので逆流時にチェック弁が開となる減圧弁のこと。

この逆流機能を持っていない減圧弁(レギュレータ)の標準タイプでは使用する箇所によっては正常に動作しないことがあります。

下記のように電磁弁とシリンダーの途中に設置し圧力制御する場合前進時は正常に動作しますが、後退時には2次側の圧力を排気しきれないので正常に動作しなくなってしまいます。

上記のように片側だけ圧力調整する場合には逆流機能付の『リバースレギュレータ』を選定するようにしましょう。

このように使用箇所によっては逆流機能が必要となるのでよく確認して使用するようにしてください。
また、二次側圧力が設定値よりも上昇した場合リリーフ穴から大気に放出しますが、それだけではうまく排気できずに動きが悪くなる場合などにも逆流機能付を使用してみるといいかと思いますよ。

関連記事:『シングルソレノイドバルブとダブルソレノイドバルブの違いとは?ラダー図も使って説明!』

まとめ

✔減圧弁(レギュレータ)

装置に供給する空気圧力を調整する機器のこと

✔圧力調整方法

1.調圧ハンドルを下に押し下げてロックを解除する

2.調圧ハンドルを右に回転させると圧力が上がり、左に回転させると圧力が下がる

3.微調整をして圧力が安定した所で調圧ハンドルを上に押し上げてロックする

✔減圧弁の逆流機能が必要となる状況

・電磁弁とシリンダーの途中に設置し片側だけ圧力制御する場合

・リリーフ弁だけではうまく排気できずに動きが悪くなる場合

以上。

レギュレータは他にも大容量に対応する『パイロット型』、精密な圧力設定に対応する『精密型』などがあるのでその使用状況に合わせて選定するようにしましょう。

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Posted by ネバヤン