機械の潤滑剤クレ556とグリスの使い分け!

2023年3月26日

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機械にはクレ556やグリスを潤滑剤として使用していることが多いですが、この2つを同じように使用してはいけません。

それぞれ使用用途が違うので意味をよく理解し、使い分けないと後でトラブルの原因となってしまいます。

今回はこのクレ556とグリスの使い分けについて説明していきたいと思います。

⇒機械保全について私が参考にしたものを『【実践向け】機械の保守・保全作業が学べるおすすめの本』で紹介しているのでぜひこちらもご覧ください。

クレ556とは

クレ556は機械修理をする場合にはかなりの頻度で使用され、特にサビにより動きが悪い箇所にスプレーするとサビに浸透し浮き上がらせ、ブラシでこすることによりサビが取れて動きがスムーズとなります。

他にもスプレーすることで薄い油膜ができ潤滑力や防錆力にも優れています。

また、注意点としてはゴムやプラスチック、樹脂にスプレーすると変色や劣化の原因となってしまうので気をつけるようにしましょう。

【機械修理の際にクレ556を使用する時とは】

・チェーンの動きが悪い場合

・スプロケット交換時汚れなどが固まり外せない場合

・ボルトにさびが付着して取り外しできない場合

・リニアガイド、スライドブッシュなど動きが悪い場合に応急としてスプレーして動きをよくする場合

他にもたくさん使用されますが、主に上記の場合でよく使われることが多いかと思います。

クレ556はサビや汚れ落とし、応急的に動かす場合によく使用されますが揮発性が高いため油膜が付着した状態を保つことができないということを覚えておきましょう。

グリスとは

グリスは半固体状態となっているので主にベアリングやリニアガイドなど液状の油では飛散、漏出するような箇所に使用されます。

使用する時にはケーシングなどに充填、塗布することで摩耗や異常熱の発生などを防ぐことができます。

グリスがなくなってしまうと焼きつきや破損などトラブルの原因となってしまうので定期的なグリスアップや古くなったグリスの交換などしっかり行うようにしてください。

またグリスには種類があり、温度や低速・高速回転などで粘度も変わってくるので使い分けるようにしましょう。

特に高速回転部分では高温になりやすく選定を間違えた場合にはグリスが液化して流れ出てしまい焼きつきの原因となってしまうので注意しなければいけません。

機械修理時でのクレ556とグリスの使い分け

よく現場などではベアリングが動かなくなった時にクレ556をスプレーし、動くようになったからとそのままにする人がいますがこれは応急的に動くようになっただけです。

クレ556は スプレーすることで粘度の高いグリスが溶け出し流れ出てしまい 、また揮発性が高く、油膜が付着した状態を保つ(維持する)ことができないので時間が経つと再度動きが悪くなり摩耗、焼きつきが発生する原因となってしまいます。

クレ556はサビ落としや応急的に動かす場合で使用し、その後はグリスにより油膜を付着させた状態を保つ(維持する)ことで摩耗や焼きつきを防止することができます。

私がクレ556を使用する時は主にサビなどで動かない時に使用し、きれいにした後にグリスを充填、塗布するようにしています。
チェーンなどではグリススプレーなどが使いやすくていいですよ。

まとめ

✔クレ556

・呉工業株式会社が製造・販売している浸透潤滑剤のことで防錆・潤滑・防湿効果などに優れている

・ サビに浸透し浮き上がらせ、ブラシでこすることによりサビが取れて動きがスムーズとなる

・ ゴムやプラスチック、樹脂にスプレーすると変色や劣化の原因となってしまうので注意する

✔グリス

・半固体状態の潤滑剤のことで、潤滑剤の膜が付着した状態を保つ(維持する)ので摺動部などに適している

・ 定期的なグリスアップや古くなったグリスの交換など を行う

・ 温度や低速・高速回転などで粘度も変わってくるので注意が必要

✔ クレ556とグリスの使い分け

・ クレ556はサビ落としや応急的に動かす場合で使用し、その後はグリスにより油膜を付着させた状態を保つ(維持する)ことで摩耗や焼きつきを防止する

以上。

クレ556を使う場面はたくさんありますが、スプレーしてそのままではいけません。

しっかりその後グリスにより油膜を付着させて摩耗や焼き付きが起こらないようにしておきましょう。

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Posted by ネバヤン