トータルカウンタとプリセットカウンタの違いとは?
生産工場で1日の生産量、ロット数、不良数など数をカウントするのに『カウンタ』を使用している工場は多いかと思います。
このカウンターは大きく『トータルカウンタ』と『プリセットカウンタ』の2つにわけられます。
今回はこの2つの違いについて説明していきたいと思います。
⇒PLCやシーケンス制御、電気保全について私が実際使用して学んだものを『電気エンジニアが教える!技術を学べるおすすめ参考書』で紹介しているのでこちらもぜひご覧ください。
カウンタとは
カウンタはセンサやスイッチなど入力機器により信号が送られることで数をカウントします。
人が1つ1つ数をカウントすると時間もとられ、また間違いも多くなってしまいます。
そのようなことにならないようにこの『カウンタ』を使用することで正確にカウントを行い、数量を把握することができるのです。
PLC(シーケンサ)の場合はこのような機器はなくてもプログラム内でカウンタを使用することができます。
詳しく知りたい方は下記の記事に載せているので見てくださいね。
関連記事:『【三菱】PLCラダー図のカウンタの使い方!実際の回路例も交えて分かりやすく紹介!』
トータルカウンタ
【トータルカウンタ】
入力信号の積算数を表示するのみで出力のないカウンタのこと
トータルカウンタは他にも積算カウンタとも呼ばれ例えばセンサーで製品が通過するとONとなり、その信号がカウンタに入力されることで『1』とカウントがされます。
その後も続けて製品が通過することでON/OFFが繰り返され、そのONとなった入力信号のみが1、2、3、4…と積算されていきます。
この積算数が表示されるだけとなっており、出力はできないカウンタとなります。
トータルカウンタ(積算カウンタ)は生産数などを把握したいだけの場合によく使用されます。
プリセットカウンタ
【プリセットカウンタ】
入力信号が設定値に達すると出力を出すカウンタのこと
プリセットカウンタはあらかじめ設定値を決めておき、その設定値に達すると出力することができます。
【例:製品を5個確認後に次の工程に搬出させたい場合】
設定値を5にセット⇒製品が5個通過することで設定値と同じとなり出力⇒カウンタの出力信号により5個通過を確認⇒次の工程に搬出
他にも製品を分けたい、設定値の数に達すると音で知らせたい場合などでも使用されることが多いです。
このようにプリセットカウンタは設定数到達を出力信号により知らせるので覚えておきましょう。
関連記事:『シーケンス制御で使用するa接点、b接点、c接点とは?違いや記号についても詳しく説明!』
まとめ
✔カウンタ
数をカウントする機器で計数器ともいう
✔トータルカウンタ
入力信号の積算数を表示するのみで出力のないカウンタのこと
✔プリセットカウンタ
入力信号が設定値に達すると出力を出すカウンタのこと
【独学で取得したい方】
こちらも一緒にチェック↓