【第2種電気工事士】抵抗率と導電率の違いとは?また電線の抵抗・長さ・太さの関係!

2021年10月25日

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第2種電気工事士の試験勉強をしているとまずこの抵抗率と導電率といったよく似た言葉が出てくるかと思います。

試験にもよく出題されるのでこの2つの意味をしっかり覚えておきましょう。

また電線の抵抗・長さ・太さを求める場合にも必要となってきます。

今回は抵抗率と導電率の違いやまた、電線の抵抗・長さ・太さの関係についても詳しく説明していきたいと思います。

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抵抗率と導電率とは?

【抵抗率ρ(ロー)】

電流の流れにくさのこと。単位[Ω・mm²/m]

【導電率σ(シグマ)】

電流の流れやすさのこと。単位[S/m]

抵抗率とは、材料に電流を流す時にその電流の『流れにくさ』を表したもので同じ温度における単位長さ・単位断面積あたりの抵抗をいい、単位は[Ω・m](オームメートル)または[Ω・mm²/m](オーム平方ミリメートル毎メートル)が用いられます。

導電率とは逆に材料に電流を流す時にその電流の『流れやすさ』を表したもので抵抗率の逆数(σ=1/ρ)で表すことができます。単位は[S/m](ジーメンス毎メートル)

この導電率は万国標準軟銅の導電率を100%として他の物質の導電率を表した『%導電率』が用いられます。

下記が主な電線の抵抗率と%導電率です。

種類抵抗率[Ω・mm²/m]%導電率
軟銅線1.724×10⁻²≒1/58101~97
硬銅線1.818×10⁻²≒1/5598~96
アルミ線2.827×10⁻²≒1/3561

ちなみに抵抗率は温度によっても変化する性質をもっています。
『温度が上がると抵抗率も大きくなる』ということを覚えておきましょう。

関連記事:『端子台の接触不良で電線が焦げるのはなぜ?接触面積、接触抵抗、発熱の関係について解説!』

抵抗・長さ・太さの関係

電線に流れる電流は、電線の長さが長いほど流れにくく、その太さが太いほど流れやすくなっているので下記のような関係となります。

【電線の抵抗R[Ω]】

・断面積A[m²]が大きい小さくなる⇒反比例

・長さL[m]が短い小さくなる⇒比例

式で表すと下記のようになります。

これらをまとめると、長さLと抵抗Rの関係は比例、断面積Aと抵抗Rは反比例、直径Dと抵抗Rは2乗に反比例となります。

関連記事:『電力、電力量、熱量とは?違いについてもしっかり覚えよう!』

例題

【例題】

直径2.0[mm]、長さ185[m]の軟銅線の抵抗[Ω]は、およそ。ただし、軟銅線の抵抗率は0.017[Ω・mm²/m]とする。

【回答】

電気抵抗を求める時はR=ρL/Aの式を使う。ただし、問題のように直径に置き換えて出題されていることが多く、断面積を求めてから代入しなければいけません。

断面積Aを求める⇒A=πD²/4[mm²]の式よりπ×2²/4⇒A=1×π

抵抗Rを求める⇒R=ρL/Aの式より⇒R=0.017×185/1×π≒1[Ω]

このように問題に直径が出題されている時には断面積Aを求めなければいけません。
求める場合は上記の式を使って求めるようにしてください。

関連記事:『電圧降下とは何?原因や対策など実際の現場で起こった事例も交えて説明!』

まとめ

✔抵抗率ρ(ロー)

・材料に電流を流す時にその電流の『流れにくさ』を表したもので同じ温度における単位長さ・単位断面積あたりの抵抗をいい、単位は[Ω・m](オームメートル)または[Ω・mm²/m](オーム平方ミリメートル毎メートル)が用いられる。

・温度によっても変化する性質をもっていて、温度が上がると抵抗率も大きくなる。

✔導電率σ(シグマ)

・材料に電流を流す時にその電流の『流れやすさ』を表したもので抵抗率の逆数(σ=1/ρ)で表すことができます。単位は[S/m](ジーメンス毎メートル)

抵抗・長さ・太さの関係

・電線に流れる電流は、電線の長さが長いほど流れにくく、その太さが太いほど流れやすくなっている。

・長さLと抵抗Rの関係は比例、断面積Aと抵抗Rは反比例、直径Dと抵抗Rは2乗に反比例となる

以上。

試験に出題されやすいので電気抵抗と断面積を求める式はしっかり覚えておくようにしましょう。

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