制御盤で使うジャンパー線とは?使い方は?
設備メンテナンスの仕事をしているとよくジャンパー線が使われることが多いです。
特に修理の際などにはよく使用され、とても便利なので私の場合は常に持ち歩きながら修理対応を行っています。
今回はジャンパー線とはどんなものなのか、また使い方などについて詳しく紹介していきたいと思います。
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ジャンパー線とは
ジャンパー線は電線の両端に端子やコネクタ、ピン、ワニ口クリップなどを接続しておきショートカットしたい(飛ばしたい)回路に繋ぐことでその回路を飛ばして次の制御回路を動作させることができます。
しかし、回路間を接触させる場合にもし電位差があるとショートしてしまい、 電線の加熱、発火の危険性もあります。
使用する場合には電位差がないことをよく確認した上で行うようにしましょう。
ジャンパー線を使う場合は電位差がない、入力接点部分で多く使用されるので覚えておいてくださいね。
関連記事:『電気の不具合でよく起こる短絡や地絡、漏電、の違いとは?』
ジャンパー線はどのような時に使用するの?
【ジャンパー線の主な使用用途】
・不具合箇所を特定(修理対応)する場合
不具合箇所を特定する場合にジャンパー線を使い回路を飛ばすことでどの部分まで回路が成立しているかの確認、また他にも強制的にONさせて応急的に対応する場合などに使用。
・試運転をする場合
試運転時にジャンパー線で入力信号を強制的にONさせ、動作確認をする場合に使用
・仕様変更や不具合修正をする場合
仕様変更する場合に不必要な回路を飛ばしたり、別回路を動作させたい場合などに使用。
ジャンパー線は修理の際にとても役に立つのでワニ口クリップを接続している電線を1本持ち歩いておくと便利ですよ。
関連記事:『PLCの入力ユニットと出力ユニットへの接続方法や種類についてわかりやすく説明!』
ジャンパー線の使用例
下記がワニ口クリップを接続してあるジャンパー線で一時的に飛ばした使用例となります。
上記の電気図では回路起動の接点R-a2が閉にならないとスタートPBを押してもモータ運転となりません。
ですがジャンパー線を上記のように使用することで囲った部分の回路を飛ばすことができ、そのままスタートPBを押しモータ運転ができるようになります。
このようにジャンパー線を接点部分に使用することでショートカットを作ることができます。
ワニ口クリップを接続したジャンパー線は簡単に外せるので試運転時や応急対応する場合などに使うことが多いですよ。
また注意点として電源が入ったままだと感電等の危険があるため、必ず電源を切ってから行いましょう。
関連記事:『シーケンス図(制御回路)の読み方と動作について初心者向けに基礎から解説!』
まとめ
✔ジャンパー線とは
基盤や制御盤で制御されている回路間を短絡させ、ショートカットを作る電線のこと
✔ジャンパー線の主な使用用途
・不具合箇所を特定(修理対応)する場合
・試運転をする場合
・仕様変更や不具合修正をする場合
以上。
ジャンパー線は一時的に使用されることが多いですが、長期的に接続する場合には簡単に外れないように注意するようにしましょう。
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