パワーサプライとは何?トラブルにもよくなる!?使用方法などわかりやすく紹介!
生産現場でこのパワーサプライはよく使用されていると思いますが、役割や使用方法などよく分からない方も多いかと思います。
また、このパワーサプライによるトラブルなどもよくあります。
今回はこのパワーサプライについて使用方法やどんなトラブルがあるかなどわかりやすく紹介したいと思います。
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パワーサプライとは
一般家庭や工場などは商用電源の交流AC100Vや200Vの電源が供給されていますが、工場の生産設備の自動制御の場合には電子機器(トランジスタなど)が使用されています。
この電子機器はAC200Vをそのまま使用した場合には破損してしまいます。
このような電子機器を使用する場合にはAC200V⇒DC24Vに変換しなければなりません。
そのような時にこの『パワーサプライ』を使って変換します。
現在は主に半導体の高速スイッチング作用を利用して高周波電力に変換し、所定の直流を得る『スイッチング方式』が主流となっています。
このように工場の生産設備にはモータなどの『動力回路』とセンサーやインバーターなどの『制御回路』に分かれていて動力側にはAC200V、制御側にはDC24Vを使用するので工場の自動制御にパワーサプライは欠かせません。
関連記事:『非常停止が誤動作?その原因はパワーサプライかも!?その理由を説明』
パワーサプライを使用した実際の配線方法
下記がパワーサプライを使用した電気図となります。
パワーサプライを使用した配線例となります。
上記のように入力側にAC200Vを接続することでDC24Vが出力されます。
この時注意したいのが出力容量(W)(出力電圧(V)×負荷電流(I))がパワーサプライの最大負荷容量を超えないようにしてください。
誤動作や破損の原因となるのでしっかり出力の容量計算を行い、適切なパワーサプライを選定するようにしましょう。
また、負荷電流を表示できるものを選定しておいた方が後々改造などした場合に確認できるのでおすすめです。
では次に実際にトラブルとなった事例を紹介していきたいと思います。
実際にトラブルとなった事例
【トラブル事例】
①出力電圧DC24Vが出ていない。(出力電圧が低い)
②パワーサプライの出力表示灯がいきなり消灯して立ち上がらなくなった。
③設置時にブレーカをONにすると、ブレーカが作動する。
パワーサプライは実際このようなトラブルとなりました。
【①の原因と対策】
原因・・・電線が潰れて断線しかかっていた為、出力電圧が低下(その他、出力低下原因は多々有)
対策・・・断線部分の修理
【②の原因と対策】
原因・・・電線がむき出しになり短絡となっていた(その他、出力表示消灯原因多々有)
対策・・・短絡部分の修理
関連記事:『電気の不具合でよく起こる短絡や地絡、漏電、の違いとは?』
【③の原因と対策】
原因・・・パワーサプライの突入電流(定常時の数倍~数10倍流れる)によりブレーカが動作(その他、ブレーカ作動原因は多々有り)
対策・・・突入電流とブレーカ仕様の再確認を行い、適切なブレーカの取り付け
その他、いろいろマニュアルにトラブルシューティングが載っていますが、私が経験したのは、この上記3点の不具合が最も多く、この中でも特に電圧降下によるトラブルが多かったように思います。
この電圧降下は電線が長かったり、断線しかかったりすると発生します。
なぜこのように電圧降下が発生するかは下記の記事に詳しく載せているので参考にしてみてくださいね。
関連記事:『電圧降下とは何?原因や対策など実際の現場で起こった事例も交えて説明!』
まとめ
このようにパワーサプライは電子機器の電源に使用され、重要な役割があります。
生産工場がストップしてしまうようなトラブルとならないようにしっかり出力容量を計算して適切なものを設置するようにしてくださいね。
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