シールテープとは?巻き方・方向に気をつける!
保全作業では必ずといっていいほど『シールテープ』は使われていて、このシールテープについて何も知識がないまま巻いたりすると、不具合を発生させる原因となってしまいます。
シールテープにも巻き方や方向などがあり、しっかり覚えて作業を行わなければいけません。
今回はこのシールテープとはどんなものか?また巻き方や方向などについて説明していきたいと思います。
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シールテープとは
シールテープを巻いていない状態で配管を接続した場合は下記のように隙間より漏れが発生してしまいます。
配管の接続部分にはネジが切られていてこの接続箇所はわずかな隙間できているのでシールテープを巻いていないとその部分から漏れが発生してしまいます。
この隙間部分から漏れないようにするために『シールテープ』を使用します。
シールテープはテフロン製で200℃程度なら十分もつので蒸気配管など温度が髙い場所などでもよく使用されていますよ。
私の工場では油圧、エアー、蒸気などの配管接続時には必ず使用されていて、特に蒸気配管などで漏れがあると危険なので漏れが発生しないように正しいシールテープの巻き方や方向などを覚えておきましょう。
シールテープの正しい巻き方と方向について
シールテープの巻き方や方向は下記のようになります。
【巻き方と方向】
①ネジの先端より1~2山あけた箇所から2~3回程度巻き付けていく
②手前から奥に向けて軽く引っ張りながら根本へ向かって巻いていく(ネジ山から見て右(時計)回り)
③上記図の範囲まで巻き終えたら手で軽く押しつけ馴染ませる
上記は右ネジの場合での説明で、左ネジの場合はシールテープの方向は逆向きとなります。
シールテープを逆に巻いた場合はネジ山を締め込んでいくとシールテープがとれる方向になってしまうので注意が必要です。
右ネジの場合⇒シールテープはネジ山から見て右(時計)回り
左ネジの場合⇒シールテープはネジ山から見て左(半時計)回り
巻く方向には注意してくださいね。
左ネジの場合はあまりないと思うので特に右ネジ方向の場合の向きを覚えておきましょう。
シールテープのダメな巻き方について
①シールテープが先端部分からはみ出している
先端部分からはみ出している場合は、切れ端が管内に混入してトラブルの原因となる場合があるのでネジの先端は1~2山はあけるようにする。
②異物などが付着している
異物がある状態でそのままシールテープを巻きつけてしまうと漏れの発生原因となるので必ず異物を除去してきれいにした状態で巻きつける。
③引っ張らずにそのまま巻きつけている
引っ張らずに巻くとシールテープがネジ山に沿ってきれいに巻くことができずに隙間が発生したり、破れる原因となる。
④ネジ締め付け方向と逆向きになっている
ネジの締め付け方向と逆の場合は締め付けるとシールテープが緩む方向となり漏れが発生してしまうので方向に注意する。
この上記4点により不具合となることが多いので注意して巻きつけるようにしてくださいね。
まとめ
✔シールテープ
・配管の接続部分に巻きつけることで流体の漏れを防ぐシール材のこと
✔巻き方
・ネジの先端より1~2山あけた箇所から奥に向けて軽く引っ張りながら根本へ向かって巻いていく
✔巻く方向
右ネジの場合⇒シールテープはネジ山から見て右(時計)回り
左ネジの場合⇒シールテープはネジ山から見て左(半時計)回り
以上。
生産工場では空気・油・蒸気など使われていることが多く、シールテープを使用している箇所はたくさんあります。
適当に巻いてしまい後でトラブルの原因となってしまわないように正しい巻き方や方向をしっかり覚えておきましょう。
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